「後始末しろよな、ったく・・・。」
福ちゃんの部屋で飲み食いをすると、東堂は巻ちゃんに電話をしなければと部屋を後にし、新開は福ちゃんのベッドを借りて寝ていた。
「すまん。荒北の誕生日なのに。」
テーブルの上の残り物を1つにまとめながらそういう福ちゃん。
「別に気にすんなよ福ちゃん。俺も嬉しかったし?こうして皆が祝ってくれる事がさ。」
飲んだジュースのからを集めながらそう言った。
「なあ、福ちゃん・・・。」
「ん?」
「いよいよだな。」
そう言って福ちゃんを見た。
「ああ。」
「俺達にとっちゃこれが最後のインハイだ。」
「そうだな。」
「持てる力を全て出すぜ。そしてあの日の約束どおり・・・。」
俺と目を合わせたまま福ちゃんは大きく頷いた。
俺も・・・
福ちゃんを見たまま大きく頷く。
「絶対に行こうぜ。あの高台に。」
「ああ。約束だ、荒北。」
右手を差し出した福ちゃんにと誓いの握手をして・・・。
俺は福ちゃんの部屋を後にした。