朝、だいちがいつもと同じ時間に起きてきた。「学校行きたくないなぁ」と呟いた。
録画番組をつけて、ゆっくり朝ごはんを食べ、おかわりもした。
学校の準備は前日にほぼわたしがやった。宿題の類は学校でやるとやらなかった。
もし「学校を休む」と言ってきたら、休ませよう…だいちの判断に託し、朝の支度の声がけは一切しなかった。
登校班の時間の10分前になると着替え始め、寝癖を直し、歯磨きをした。
「学校行くの?」と聞くと「行きたくない、でも行く。」と答えた。
時間になり、玄関で顔をしかめて「お腹痛い」と言った、「休んでもいいよ。それとも送ってってあげるから遅刻してく?」と聞くと「いや。行く」と靴を履きだした。
「だいち。辛かったら、担任の先生には話してあるから、保健室にか、通級教室に行きたいっていいなね!」と言って、ハグした。ダメだねーわたしが泣いちゃう。
「いってらっしゃい!頑張りすぎるなよ!」そう言って、送り出すのがわたしの精一杯だった。
だいち。あんたは強いね。