猫の肝リピドーシス(3) | 猫と占いの小部屋

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こちらでは主に我が家の黒猫クロピのこと、たまに音楽や小説について書いていきます(ФωФ)ノ
私の専門占術はタロット・西洋占星術・四柱推命ですが、あまり占術については書かないかもしれません。

猫と暮らしているみなさんも、暮らしていないみなさんも、こんばんは〜( ´ ▽ ` )ノ
今夜はクロピの肝リピドーシス体験記、完結編をお届けします。







翌朝、動物病院へすっ飛んでいった。
倒れて今日で3日目だ。


クロピは力なく「ミャー(おはよう)」と鳴いて起きてきた。
食べ慣れたドライフード少量と、大好きな缶詰を1/2出したら少し食べてくれた。
キャリーバッグに入れるとき、抵抗する力が弱いのが悲しい。


獣医さんが丁寧にクロピの状態をチェックする。
輸液と制吐剤、そして強制給餌。


「自力で食べていますか?」

「少量ですが食べています」

「タンパク質をたくさん摂らせて下さい」

「わかりました。ありがとうございます」


何度も頭を下げて診察室から出た。
獣医さんの声色から、昨日よりクロピの容体は安定しているように感じた。
全く食べないのではなく、自力で食べているところが良かったのだろう。



クロピは生きようとしている。



私は強くそう感じた。


帰宅してクロピの大好きな焼きささみを出してみた。
半分食べてくれた!


病院から帰ると、いつも元気になる。
獣医さんの適切な治療のお陰だ。


その日は食欲が出てきて、マグロの缶詰やドライフードを、以前の半分以上食べることができた。


3日ぶりに小さなウンチもした。
どす黒いものだった。
吐血した分の残りが便に混じっていたのだった。


悪いもの、よけいなものは全部出してしまえばいい!


私は唇を噛んで、その黒いウンチをスコップで取り除いた。


その日のクロピは食べて寝てトイレにいって、私の膝に乗って甘えたりして1日を終えた。


遅い夕食をSちゃんと摂っていると、ふと言われた。
「そういえばクロピ、今日はウンチ垂れてへんな」
「本当だ!下痢、止まってるね」


家に閉じ込めて2日目、ずっと続いていた下痢が治っていた。
肝リピドーシスに気をとられて、そのことに気がつかなかった!


以前の検査の結果では、寄生虫がいるのでもなく、病気でもなく、「何か体に良くないもの(合わないもの?)を日常的に摂っているのではないか?」と判断された。
それで対症療法として整腸剤を毎日与えてきたけれど、効果は全くなかったのに。


ほとんど食べていないのだから、下痢になりようがないというわけではない。
現に形のあるウンチはした。
下痢が止まったのは11ヶ月ぶりのことだった。



通院4日目。
クロピは獣医さんに、いつものように「フーシャー!」言って、獣医さんを喜ばせた。


「だいぶ元気になってきましたね」


前日の食餌と量、黒い便が出たこと、下痢が止まったことを報告すると、獣医さんは『うん、うん』と微笑みながら頷いていた。


輸液と制吐剤は続け、強制給餌はしなかった。
がっつき食いと、それに伴う嘔吐に気をつけるようアドバイスをいただいて帰宅した。


更に体が楽になったのだろう、クロピは部屋のテリトリーチェックを久しぶりに再開した。
「おそとへいく」とも鳴かれた。
出せないので、チラシボールを投げると喜んで追いかけていった。


「食べだしたら元気になってきたな」
チラシボールを作ったSちゃんが笑いかけてきた。
「うん、でも先生が完治したって言ってくれるまで油断できないなぁ」
私がそう答えると、
「心配性やねぇ」と呆れられてしまった。


実際その日は食欲旺盛だった。
ドライフードも缶詰も両方食べて、健康的なウンチを1本して。
遊んで外を眺めて、夜は私とSちゃんの膝に交互に乗って甘えて、自分の寝床でよく眠った。


下痢が治ったのと同時に、クロピは劇的に快方へ向かっていった!


通院5日目。
クロピの体重は3.5kgに戻っていた。
血液検査の結果、全く異常はなかった。
輸液は無し、制吐剤だけ念のために施された。


獣医さんは半分驚きながら「完治しています。回復力の強い子ですね」と告げた。


そこで私は獣医さんに相談するように話をした。
閉じ込めたことで下痢が治ったのを思えば、クロピをもう外へ出すことはできない。
また、今回のように毎日何をどれくらい食べているのか、すぐに把握できないと、この子に何かあったときに対処しきれないことも。


「この子は完全室内飼いにした方がいいと思うんです。
私の家で飼うのか、先にお世話していた方々が飼うのか、帰ってからみなさんと相談します」


「それが一番良いですね」


獣医さんは柔らかな笑みを浮かべながら、そう答えていた。
私が飼い主になるのだと見抜かれていたのかもしれない。



あの涙に暮れた夜から3日後、思いがけない形でクロピの闘病生活は幕を閉じました。


祈りは届いた。
私の、クロピを愛するみなさんの祈りは。


血を吐いて瀕死の状態に陥っても、クロピも私も決してあきらめなかった。
ここで終わりにしたくはなかったから。


今、病気を抱えて生きている動物たちはたくさんいると思います。
それに胸を痛めている飼い主さんも。


「生きたい」という思い、「食べる」という思いがある限り、その子は生き続ける。
たとえ不治の病であっても、飼い主さんの傍で甘えて眠って、そんないつもの今日を過ごしたいと。
それらが「生きる力」なのだと私は思っています。


みなさんも愛する動物たちと、毎日幸せに暮らしていけますように。
陰ながら応援しています。


今回も長い記事になりました。
これらの記事が何らかの参考になればうれしいです。
最後まで読んで下さり、ありがとうございました。


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今夜のクロピです。
最近は写真撮られるのがストレスになるので、また寝姿ばかり撮っています(^^;