先日、個人練習行った時のこと、BB Preamp MB 1個だけアンプの前につないだら、MS-3 と使うより元気な音がするんですよ。
そりゃ間に挟むもの増えれば、音の劣化も増えるのは理屈でしょーけど、MS-3 だけでこんなに違うんじゃ考えものだなぁと。
そーいえば MS-3 を買う前に、ジナパパさんが
『BOSS のバッファが嫌いだと、気になるかも』
みたいな事をおっしゃってたのを思い出して、今更ながら世間で言われる "BOSS のクセ" みたいなものが気になりだし。。
少しでも差を失くしたいということで、MS-3 の "BOSS癖" とはどんなものか確認してみることにしました。
テスト1 ペダルの入力への影響
瞬時に音の違いを比べられるように、2chループボックスを使います。
- Aチェンネルは、ギターとアンプの間に、オーバードライブだけがあります。
ギター → オーバードライブ → アンプ
- Bチャンネルは、ギターから MS-3 に入り、内臓のバッファを通り、AD でデジタル信号に変換され、DAでアナログ信号に戻され、オーバードライブを通ってアンプに届きます。
ギター → バッファ → AD → DA → オーバードライブ → アンプ
このテストは、オーバードライブとアンプの間に MS-3 を通しません。
オーバードライブへの入力の違いだけを確認するのが目的です。
ちなみに、MS-3 のループの前に内臓エフェクターを置かなければ、AD/DA は通らずにバッファーのみを通過したアナログ信号がセンドから出るようです。
今回は、オフにした内臓エフェクター(オートワウ)をループの前に配置してあるので、AD/DA を通るパターンになります。
まず、オーバードライブをオフにしたクリーンで A/B を比べてみると、ほとんど変化はありませんでした。
MS-3 を通した方が、ほんのわずか音に元気があります。
音質劣化の印象はなく、よく言われるシールドによる音の違いほどの差も無いと思います。
オーバードライブをオンにしても差は無く、スタジオで気になったような違いは全くありませんでした。
特にバッファを用意したり、ループの前にイコライザーで調整したりする必要はないですね。
テスト1の結論:
MS-3 のバッファや AD/DA は、実用十分と言える。
まずは一安心です。
テスト2 ペダルの出力への影響
オーバードライブから MS-3 に戻って、最終的に MS-3 から出た時の変化を確認します。
- Aチェンネルは、テスト1と同様です。
ギター → オーバードライブ → アンプ
- Bチャンネルは、普通に MS-3 のループにオーバードライブをつなぎ、MS-3 のアウトからアンプに音が届きます。
ギター → バッファ → AD → DA → オーバードライブ → バッファ → AD → DA → アンプ
今度は明らかに差が出ました。
Bは、オーバードライブをオンにしてもオフにしても、完全に音が弱っています。
スタジオで気がついた通りの、音の差が確認できました。
こりゃ、無視できるレベルじゃないですねぇ。。
てか、今まで気づいてなかったのも情けないですが。。
テスト1 で、バッファも AD も DA も、性能十分と確認したので、音の劣化はそれ以外のところにあることになりますね。
テスト2の結論:
音質劣化は、MS-3 のアウトプット付近にある。
解決方法
MS-3 の各パッチの最後には、かならず MST(Master Setting)というのがあります。
出口の DA の直前にあるデジタルプリアンプですね。
MS-3 から最終的に出る音質を調整する 3EQ や、その帯域、音量などが細かく調整できます。
下手にイジって音質変えたくなかったので、今までデフォルトのまま使ってました。
おそらく、このデフォルト値がイケてないか、使う人の機器に合わせた調整をした方が良いのでしょう。
Aチャンネルと何度も聞き比べながら、ハイ、ミッド、ローと音量を若干調整したら、ほとんど変わらない音が出せるようになりました。
オーナーの方々には、『常識だろ!』って怒られそうな結果ですね。
でも、それなりに有意義なテストでした。
バッファや AD/DA は、自分にとって不満の無い性能であることがわかったし。
これで気持ち良く MS-3 を使うことができます!
次回から MST の調整するときは、こんな風にするつもりです。
アンプに MS-3 を通すか通さないかスイッチで切り替えるものです。
Ach はスルーしてるだけなので、実際にはケーブルを繋ぐ必要はありませんね。
ループボックスって、こういうテストにはすごく便利です。