レス・ポールのポットは CTS製にしてあって、これに慣れているのでボリュームやトーンを調節する時に違和感があったんですよねぇ。
CTS に比べると純正のは Bカーブっぽい落ち方をするので、レス・ポールよりも回さないとボリュームやトーンが変わらず、回しすぎちゃったりと上手くいかないことが度々で。。
全部のポッドを換えるとなると、配線とったり付け直したりするのが面倒なので、スイッチやジャックも換えてイチから作ることにしました。
サーキットを作り直す理由がもうひとつ。
フロント(またはリア)だけボリュームをゼロにして、ハーフトーンにすると、レス・ポールは音が出なくなります。(グレコやオービルの V も同様でした。)
スイッチをガチャガチャすることで、『ガ、ガ、ガ、ガッ、ガー♪』なんてできたりするワケですが、この V は、ハーフトーンではリアの音が出てしまい、フロントにしないと音が消えません。
この原因を探って、ハーフトーンでは音が出ないようにしたいのです。
あとこの際なんでピックアップも換えてみようと。
Super'74 から BurstBucker に換えてましたが、今回は BareKnuckle の The Mule にしてみます。
PAF系とはいえ、”枯れた音” がウリではないと思うのですが、ヌケの良さや音の分離、ボリュームを絞った時など、とても扱い易く私にはイイ感じのピックアップです。
では作業開始。。
ピックガードを外してよく見ると、意味不明な横穴を見つけました。

うーん、ナンでしょ。
シールド・ジャックがボディ下にある V と間違えて穴を掘ったんじゃないかと勘ぐりしちゃいますが。。
まぁ、気にせずオリジナルのサーキットをそっくり外します。

ハーフトーン問題の原因は何だろうと、よーく眺めてみると。。。
ピックアップのホットコードが、ポットの真ん中の爪に結線されてることに気がつきました。
爪を下にして見た場合、レス・ポールは左に結線されてます。
これかな、原因は。。
ググってみると、このサイト にギブソン・ギターのサーキット図が色々ありました。
全ての V がこうなっているのではなく、一部のギターに見られるようです。
”Typically Stock” のパターンにすればイイような気がします。
左爪にホットコードを繋ぐのは私の中で常識になっているので、理屈を考えるのは後にして作り始めます。

あとからだと作業しにくいところから始めます。

ピックガードに、シールド用に銅箔テープを気持ち程度貼りました。
シールドジャックとセレクタースイッチを付けて結線します。
ハンダする位置が下にあって、ポットを付けてしまってからでは難しくなっちゃいそうなんで、こういうのは先に済ませるのが楽です。
次はトーン用のポットとコンデンサーです。

純正はセラミックっぽいコンデンサーですが、ビンテージの Black Beauty にしました。
コイツは大きさもあり、V のボディは薄いので、ポットの上に乗せてしまうとピックガードが閉まらなくなりそうなんで、ポットの隙間に潜らせることにしました。
で、ボリューム用のポットを乗せて繋いでいきます。

最後にピックアップを結線します。

ホットコードの結線は、勿論左爪です。
ピックアップは、The Mule です。

完成!

想像した通り、ハーフトーンの問題は解決してました。
ポットのフィーリングもイイ感じです。
The Mule は、レス・ポールに乗せたときほどの感動は無いものの、V なりに悪くはありません。
それでもボリュームやトーンを絞った時のフィーリングはやっぱりイイです。
なによりノイズが全く無いのは流石です。
弾き込む程に鳴りが良くなってくるし、かなり満足できる V になりました。