【諸乗法数】4-126

四答 (大)智(度)論 

定答 

分別 

反問 

置答 

亦四記と名付ける。『瑜伽師地論(ゆがしじろん)』に見える。

 

註 論議における答え方四つ。

定答 一向記ともいい、肯定のみ答える。

分別 解義記ともいい、分別して答える。

反問 反問して答える。

置答 捨置記ともいい、答えられないことには答えない。

 

瑜伽師地論は瑜伽行者が認識する対象(境)、修行、果を明らかにしたもので、阿頼耶識説、三性三無性説、唯識説、その他のさまざまな問題が詳しく説かれている。瑜伽行の実践を詳説し、唯識中道の理に悟入すべきことを説く。瑜伽は一般にヨーガ(ヨガとも)と言われているもの。

瑜伽行唯識学派は大乗仏教の学派のひとつで、唯識の教学を唱導した学派。唯識瑜伽行派、唯識派、瑜伽行派とも言う。 ヨーガの実践の中に唯識の体験を得、教理にまとめた。弥勒(マイトレーヤ)を祖とし、無著(アサンガ)・世親(ヴァスバンドゥ)が教学を大成し、論理学を完成した陳那(ディグナーガ)、『成唯識論』の思想を展開した護法(ダルマパーラ)などが出ている。

瑜伽行派は大乗仏教史上、空を説く中観派とともに二大思潮を形成したが、6-7世紀頃から中観派との間によく論争が行われるようになり、一方、教学上の統合の動きもあった。後代にはインド一般には「唯識派」と呼ばれた。東アジアには唐時代に玄奘三蔵の仏典請来により体系がもたらされ、唯識を元に法相宗が立てられた。日本へは奈良時代に伝来し、興福寺、薬師寺に伝わっている。

 

【雑記】

お遍路さんで有名な四国にある四国八十八ヶ所霊場会では2019年(令和元年)10月27日に「賜弘法大師諡号1100年御待ち受け法会」を執行し、「御宝号88億回念誦プロジェクト」というものを立ち上げました。さまざまな法会や記念行事の一環として、多くの人たちが参加して「南無大師遍照金剛」という弘法大師空海のご宝号を88億回お唱えしようという壮大な行事が継続中です。

2月28日は香川の一宮寺で10時からライブで伝えられるとともに、真言カウンターというもので視聴している人も唱えた数を加えて協力できるようになっています。これは良い企画だと思い、真言宗さまの信者ではありませんが、私も畏敬するお大師さまの徳を偲び、協力させて頂いています。

自分も88億回に協力したいという方は、四国八十八ヶ所霊場会のこのページ(https://88shikokuhenro.jp/88million_nennjyu_project/)から直接、無料、登録なしで参加できます。日々、その時お唱えした回数をニックネームや住所(県名)などとともに記載して送信すればそれで完了、総数に加算されます。開始して5年でようやく1億回を突破し、当初の予想よりも時間がかかっているようで、この調子だと80年はかかる感じですが、各人の申告とは別に、随時各寺院持ち回りのような感じでご宝号念誦法要と銘打って数を少しでも増やそうという取り組みもされており、本日(2月28日)も一宮寺で執行されました。不定期で、1~数か月に1回程度のようですが、こんなことも行われているということをちょっとご案内させて頂きました。

夜通し、あるいは数日間お念仏やお題目をひたすらお唱えするといった法要は浄土系や日蓮系などでも盛んですが、それらは信徒、信者対象のものが大半で、無宗教あるいは他宗派でも可といった御宝号88億回念誦プロジェクトは珍しくかつ注目すべき取り組みといえるでしょう。