OpenAIのアルトマンCEO「私は間違いを犯した」と釈明。「ChatGPT解約運動」激化を受け、国防総省との契約内容を修正へ

Katherine Li によるストーリー

 • 22 時間

2026.3.4 

 

  • OpenAIは、AIの軍事利用や監視活動に対する反発の高まりを受け、国防総省との契約内容を改訂すると発表した。
  • サム・アルトマンCEOは、OpenAIの製品が国内の監視活動や戦争のための情報収集活動に使用されることはないと断言した。
  • OpenAIが国防総省と契約を締結したことに対し、全米各地で抗議活動が勃発している。

OpenAIは、アメリカ国防総省との契約内容を現在修正中だと発表した。

OpenAIと国防総省による新たな契約が、政府によるAIを使った大規模監視を可能にするのではないかという世論の懸念を受け、同社のサム・アルトマン(Sam Altman)CEOは3月2日夜、Xに社内向けのメモを投稿し、国防総省と協議し、「契約にいくつかの追加条項を盛り込む」作業を進めていることを明らかにした。

 

アルトマンCEOはXに、次のように投稿した。

「アメリカ合衆国憲法修正第4条、1947年国家安全保障法、1978年外国情報監視法(FISA法)などの適用される法律に従い、本AIシステムがアメリカ市民および国民に対する国内監視目的で意図的に使用されることはない

 

さらにこう続けた。

「国防総省は、当社のサービスが同省傘下の情報機関(例えば国家安全保障局〈NSA〉など)によって使用されないことも確約した。仮にこれらの機関にサービスを提供する場合には、契約の追加修正が必要になる」

 

アルトマンCEOがこの社内メモを公開したのは、OpenAIが2月27日に国防総省と契約を締結し、機密扱いの軍事ネットワークに同社のAIモデルを導入することで合意した直後のことだった。この契約は、同社の競合アンソロピック(Anthropic)と国防総省との間で続いていた対立に割って入る形になったことに加え、アメリカがイランに対する攻撃に踏み切るわずか1日前に締結されていた。

メモの中でアルトマンCEOは、自身が「間違いを犯した」と認め、会社として契約締結を「急ぐ」べきではなかったと述べている。

 

「この問題は極めて複雑であり、明確なコミュニケーションが求められる。我々としては事態の沈静化を図り、最悪のシナリオを回避するために真剣に動いていたつもりだった。しかし結果として、それが単なるご都合主義的で杜撰(ずさん)に見えてしまったのだと思う」

 

OpenAIと国防総省の契約締結が発表される数時間前、AIの軍事利用をめぐるアンソロピックと同省の協議が決裂したことを受け、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領は連邦政府機関に対し、アンソロピックの生成AIシステム「Claude」の段階的な使用停止を命じていた。

 

アンソロピックは、「超えてはならない一線(red lines)」を具体的に設定していた。それは、大規模な国内監視と人間の監督なしに殺傷能力を持つ「完全自律型兵器」に同社のシステムを利用することを禁止する条項を、契約に明示的に盛り込むことだ(編集部注:自律型兵器とは、人間の判断や操作を介さず、AIやプログラムが自ら目標を探索・識別し、攻撃を決定・実行できる兵器を指す)。

 

2月27日時点で、OpenAIとグーグル(Google)の従業員約500人が、このアンソロピックの決断を支持する公開書簡に署名している。

 

そうした状況のなか発表されたOpenAIと国防総省の契約はすぐさま世論の反発を招き、同社のツールが国内監視や殺傷能力を持つ自律型兵器に使用されるのではないかという懸念が高まった。その懸念について、アルトマンCEOは即座に否定している。

サンフランシスコとロンドンにあるOpenAIのオフィス前では抗議デモが行われ、OpenAIの事業姿勢に反対する市民活動団体「QuitGPT」はボイコット運動を展開し、現地時間の3月2日にはさらなる抗議活動を予定している。

今回の件についてアンソロピックにコメントを求めたが、現時点で回答は得られていない。

 

大好調の意見

「アンソロピックは、「超えてはならない一線(red lines)」を具体的に設定していた。それは、大規模な国内監視と人間の監督なしに殺傷能力を持つ「完全自律型兵器」に同社のシステムを利用することを禁止する条項を、契約に明示的に盛り込むことだ(編集部注:自律型兵器とは、人間の判断や操作を介さず、AIやプログラムが自ら目標を探索・識別し、攻撃を決定・実行できる兵器を指す)。」との事実は全く知らなかったが、アンソロビック社は何かごね得しようとしているのかぐらいにしか理解していなかったことが恥ずかしい。

 

「2月27日時点で、OpenAIとグーグル(Google)の従業員約500人が、このアンソロピックの決断を支持する公開書簡に署名している。」とのことであるが、素晴らしく勇気がある従業員たちである。米国も捨てたものじゃない。