投資家が注目「高いリターン」狙う鉄板15銘柄
桶井 道 によるストーリー
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投資のスターといえば、米国株だ。S&P500などのインデックスだけでなく、個別株でも高いパフォーマンスを誇り、投資先として人気を集めている。しかし、米国株以外にも魅力的な投資先は存在している。
本記事は、『時をかける貯金ゼロおじさん 35年前に戻った僕が投資でゆっくり「億り人」になる話』の巻末講義より、一部を抜粋・再編集してお届け。
“日本一地味な投資家”で、気鋭の投資作家・桶井道氏が注目している「米国以外のすごい株」を紹介する。
米国以外の国々で世界的に活躍する企業
Googleや、Apple、Microsoft、Amazonをはじめとする米国企業なしに私たちの生活は、成り立ちません。それらハイテク企業だけではありません。あなたの財布にはきっとVISAカードかマスターカードのいずれかが入っており、McDonald’sやStarbucksでランチや休憩をすることもあるでしょう。
これらすべて米国企業であり、私たちは米国企業抜きの生活などできません。米国企業は世界で稼ぐ力を有していることから、投資先としてもスタンダードとなっています。
とはいえ、米国以外の国々にも世界的に活躍する企業はあります。世界一の食品メーカーはスイスのネスレです。世界一のハイブランド企業は、フランスのLVMHモエヘネシー・ルイヴィトンです。世界三大資源メジャーは、いずれも米国企業ではなく、英国、豪州、ブラジルの企業です。このように各国には、世界で稼ぐ企業がたくさんあります。
世界で稼ぐ企業があっても、投資しにくいんじゃないの? と思われそうですね。その心配は無用です。米国企業ではなくとも、米国市場に上場している企業が多くあり、米国株同様に取引することができます。それらは「ほぼ米国株」ともいえる存在です。
成長株を5つご紹介しましょう。
《米国以外の外国の成長株》
【銘柄名】ASMLホールディング
【コード】ASML
【概略】オランダ企業だが米国のNASDAQに上場している。半導体製造の露光装置メーカーで世界首位。半導体の製造工程は1000ステップを超えるといわれ、製造工程ごとに製造装置メーカーが存在する。同社はそのうち、露光装置を手掛ける。半導体の微細化に欠かすことができないEUV露光装置は世界で同社だけが製造できる。
世界シェアは60%の半導体受託製造企業
【銘柄名】台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング・カンパニー(TSMC)
【コード】TSM
【概略】台湾企業だがニューヨーク証券取引所に上場している。半導体受託製造企業として世界トップで世界シェアは60%ほど。最先端の半導体を量産しており、半導体製造のリーディングカンパニーである。熊本県に工場ができたことから日本でも有名になった。世界の時価総額ランキングではトップ10付近におり、日本の首位トヨタが同40〜50位付近であることと比較すると、世界での立ち位置がよくわかる。台湾有事を念頭に置く必要はある。
【銘柄名】アーム・ホールディングス
【コード】ARM
【概略】英国企業だが米国のNASDAQに上場している。CPU(中央演算処理装置・半導体)テクノロジーの世界的リーダーだ。半導体の設計企業であり、ライセンス収入とロイヤルティ収入が収入源である。同社は、半導体企業よりライセンス料を受け取って、プロセッサー・デザインのライセンスを供与する。さらに、半導体企業より、同社のテクノロジーを使用したチップごとに販売価格などに基づきロイヤルティ収入も得る。Armベースのプロセッサーで動作するスマートフォンの割合は99%と独占的で、最近はデータセンター、自動運転、IoTでの市場シェアを拡大中。アルファベット、アマゾン、アップル、インテル、マイクロソフト、エヌビディア、サムスン、TSMCなど大手企業を顧客に持つことも強みといえよう。
【銘柄名】シーアールエイチ
【コード】CRH
【概略】アイルランド企業だがニューヨーク証券取引所に上場している。北米および欧州で最大の建材企業である。北米では、アスファルト、コンクリート製品、ビニールやアルミのフェンスなどでシェア1位である。同社が携わった有名な建築物は、ドバイの超高層ビル「ブルジュ・ハリファ」、ニューヨークのラガーディア空港ターミナルなど。強みは3つあると考えられ、北米および欧州で最大規模であること、世界的なプロジェクトに多数関わった経験があること、納入先の課題を解決する付加価値のある製品を開発・提供できること。
【銘柄名】メルカドリブレ
【コード】MELI
【概略】南米企業だが米国のNASDAQに上場している。南米18カ国で事業をする南米最大のeコマース企業である。米国でいうアマゾンのような存在だ。新興国の企業で、新興国を市場としており、成長が期待できる一方で、新興国ゆえのリスクもある。
日本株「増配株」「高配当株」の銘柄紹介
ここからは、日本株をご紹介します。日本株にも優良銘柄が存在します。世界シェア1位など、世界で戦える企業が存在するのです。また、高配当株も多く存在します。増配株なのか高配当株なのか、どちらに分類すべきか迷う銘柄もありますが、私の独断で仕分けします。
《増配株》
【銘柄名】日清食品ホールディングス
【コード】2897
【概略】「チキンラーメン」「カップヌードル」「ラ王」「どん兵衛」「U.F.O.」など即席めんで有名。インスタント食品の他、チルド・冷凍食品、飲料、菓子、シリアル食品も手掛ける。明星食品、湖池屋は子会社である。海外事業と非即席めん事業の成長を加速させることを掲げる。北中南米や欧州は、即席めんのひとりあたりの年間消費量がまだ少なく、市場の拡大を見込む。高付加価値志向、健康志向など多様化する消費者ニーズに対応し、新たな市場を開拓する。累進的配当政策も評価したい。
【銘柄名】信越化学工業
【コード】4063
【概略】日本で屈指の「世界で戦える企業」である化学メーカー。建築や土木で使われる塩化ビニル、半導体の基板材料であるシリコンウエハー、液晶用フォトマスク基板、合成性フェロモンなどで世界シェア1位である。半導体関連株として人気がある。売上高の8割以上を海外で稼ぐ。
【銘柄名】ユニ・チャーム
【コード】8113
【概略】ベビーケア用品、高齢者ケア用品、ホームケア用品、ペット用品など幅広い層にバランスよく商品を展開する。不織布・吸収体の加工・成形技術を製品にした紙おむつなどのパーソナルケア事業は、アジア市場で1位のポジションだ。売上高の65%以上を海外で稼ぐ。2030年までに、「不織布・吸収体ビジネスで市場シェア世界No.1を獲得」する目標を掲げる。また、売上高を2023年度比で約1.6倍にすると公表している。
国内の安定成長と海外の積極的成長
【銘柄名】積水ハウス
【コード】1928
【概略】戸建住宅、賃貸住宅、分譲地の開発、リフォーム、国際事業などを行う世界有数の住宅メーカーである。国内の安定成長と海外の積極的成長を掲げる。売上高の8割を国内事業が占める。成長戦略として、国内事業では2020年からマリオット・インターナショナルとともに、道の駅を拠点に地方創生事業を展開する。海外事業では、2024年度上期に米国MDC社を買収した。
【銘柄名】東京海上ホールディングス
【コード】8766
【概略】日本最大手の損保グループである。2002年に東京海上と日動火災が共同持株会社を設立し、2008年から現社名となった。英国では4位、タイでも4位、南アフリカでは2位と、世界で稼げる企業であり、利益の半分以上を海外事業が占める。損害保険料収入に関しては、保険の普及率が低く、人口が増加傾向にある新興市場では、経済成長を上回る成長をしている。先進国では安定的かつ高い収益性を実現する。
《高配当株》
【銘柄名】INPEX
【コード】1605
【概略】日本最大の石油と天然ガス開発企業である。2008年に3社が合併して誕生、2021年に現社名となった。探鉱・開発・生産プロジェクトを世界約20カ国で展開。現在は、LNGへの投資を増やす。業績や株価は、原油価格に正相関する傾向があり、原油価格が大きく下落したときが投資のタイミングといえよう。
【銘柄名】小松製作所(コマツ)
【コード】6301
【概略】建設機械メーカーで世界2位(1位は米国のキャタピラー)。油圧ショベル、ハイブリッドショベル、ブルドーザー、ホイールローダー、ダンプトラック、破砕機などを製造する。売上高の9割ほどを海外で稼ぐ。建設機械の情報を遠隔で確認するためのシステム「Komtrax」など、付加価値をつけるソリューションサービスも提供する。ゲーム機のコントローラーのようなデバイスで操作できる、フル電動ミニショベルも開発した。世界初の無人ダンプトラック運行システムの商用導入にも成功した。技術力に定評がある。
【銘柄名】三菱商事
【コード】8058
【概略】日本No.1の総合商社である。世界の約90カ国で連結対象会社が1800にもおよぶ。資源事業と非資源事業の比率が半々と総合力がある。原料炭と銅に強みを持つ。身近な事業としては、コンビニ「ローソン」をKDDIと共同経営している。今では多くの企業が導入する「累進配当政策」の元祖的存在といえよう。バフェットが率いるバークシャー・ハサウェイが同社等日本の商社に投資している。
通信量は今後も増加が予想される
【銘柄名】日本電信電話(NTT)
【コード】9432
【概略】国内最大手の通信事業グループ。前身は国営企業であり、1985年に民営化した。傘下にあるNTT東日本、NTT西日本、NTTドコモ、NTTデータ、NTTコミュニケーションズなども有名で、連結子会社が1000社ほどにもおよぶNTTグループを統括する持株会社である。日本は人口減少するも、通信量は年々増加しており、今後も増加が予想される。成長のキーファクターに挙げるのは、高速大容量通信ならびに膨大な計算リソース等を提供可能な、端末を含むネットワーク・情報処理基盤の構想である「IOWN」だ。2030年の実現を目指す。
【銘柄名】三井住友フィナンシャルグループ
【コード】8316
【概略】三井住友銀行を傘下に持つ、3大金融グループの一角。銀行を中心に、リース、証券、消費者金融、資産運用、クレジットカードなどの金融サービスを展開する。事業分野が広く、収益源が多様化している。2002年からの20年で、「銀行以外のグループ会社」と「銀行の海外ビジネス」を合わせた粗利益が、全体の23%から68%になった。海外事業では、「アジアに第2、第3のSMBCグループを創る」べく、インドネシア、インド、ベトナム、フィリピンで現地金融機関に出資。米国の金融機関とも資本・出資提携。日本は「金利のある世界」へシフトしており、増収増益に期待。累進的配当方針を掲げる。
大好調の意見
本記事を信じるか信じないかも重要であるが、 今後の日本経済の予想を鑑み投資するかどうかを考えなければならないのではないだろうか。