「告発文の真偽、吟味を」 兵庫県知事パワハラ疑惑で片山善博氏

毎日新聞 によるストーリー

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2024.7.13

 

片山善博・元鳥取県知事=東京都北区の大正大で2023年11月30日午後2時57分、白川徹撮影

片山善博・元鳥取県知事=東京都北区の大正大で2023年11月30日午後2時57分、白川徹撮影© 毎日新聞 提供

 

 兵庫県の斎藤元彦知事がパワーハラスメントなどの疑惑を文書で告発された一連の問題について、鳥取県知事や総務相を務めた片山善博・大正大特任教授に聞いた。

 

 兵庫県は(パワハラ疑惑などの文書を作成した)男性職員の告発を受けて、まずはその内容の真偽を点検すべきだった。客観視できる人に告発内容を吟味してもらい、真実と認定された点について改める必要があった。

 

 それにもかかわらず、名指しで批判された知事自身が本当かどうか確かめずに「うそ八百」などと否定し、告発者の懲戒処分を行ったのは問題で、してはいけないことだった。私は、誰かに何かを指摘されたら告発者を捕まえてしまう、水戸黄門に出てくる悪代官を想像した。

 

 男性の告発内容が全くのうそならば公務員の信用を失墜させるものであり処分もやむを得ないが、真実であるならば、県の告発者への対応は大きな問題になる。男性について、真実が分からない状況の下では、予定通り今年3月末で定年退職をさせるべきだった。

 

 片山安孝副知事が7月末で辞職する意向を明らかにしたことは、知事を支えきれず暴走を阻止できなかったという意思の表れとともに、知事に嫌気がさして見放したということではないか。

 

 男性が命をかけて告発した内容には、震災との向き合い方など兵庫県についての重要な問題が含まれている。県議会は今後、政争の話は棚上げにして、事実としてそのようなことがあったのかどうか、百条委員会で一つ一つ検証し、事実と判明した場合は知事を厳しく追及すべきだ。

 

 混乱した県政を立て直すのは知事が辞職しなければ難しいだろう。知事の信頼回復は難しく、このまま現職にとどまるならば任期満了まで針のむしろのようになる。県政は停滞し、県職員の不安や憤りも収まらないだろう。【高木香奈】

 

大好調の意見

 「名指しで批判された知事自身が本当かどうか確かめずに「うそ八百」などと否定し、告発者の懲戒処分を行ったのは問題で、してはいけないことだった。」との片山教授の指摘であるが一つ彼ほどの知恵者でも間違ってしまったと思う。

 

まず内部告発があった場合はしかるべき組織機関に真偽を判断してもらう必要があるが、斎藤知事は内部告発された本人であるのに、権力者たる知事として告発内容を判断してしまった。内部告発があった場合の処理の仕方を全く理解していなかったか、相談したしたのならばその人物が間違っていたことになる。なお、残念ながらこれは日本においてはどこでもあることである。

 

次に、片山氏は「名指しで批判された(斎藤)知事自身が本当かどうか確かめずに」と指摘されているが、これはおかしな発言である。知事は批判された本人であるので誰よりの真実を知っているわけだからである。

 

とまれ、斎藤兵庫県知事は、知事にふさわしい見識と人格を持った人物ではないことが類推される。側近の副知事にも見放されるようでは即刻辞表を提出するべきである。

 

最近おかしな人物がどんどん出世して政治家になる事例が多い。何かがくるっているとしか思えないのは寒いことである。