「NVIDIA」株価急騰後に評価分かれる…投資意見「買い」から「中立」へ

川田翔平 によるストーリー

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2024.7.8

 

人工知能(AI)半導体メーカー・NVIDIAの急上昇にブレーキがかかった。急激な株価上昇にもかかわらず、市場の予想を上回る業績によりNVIDIAの高評価論争は沈静化され、高評価の懸念が提起された。

 

連日、買い推奨と目標株価の上方修正が続いていたNVIDIAが、徐々に終焉を迎えるとの指摘が出ている。アナリストたちによる投資意見の下方修正が始まったのかもしれない。

 

NVIDIAの目標株価上方修正の流れにまず足を踏み入れたのは、ニュー・ストリート・リサーチのアナリスト、ピエール・フェラグである。フェラグは、先日の分析ノートで「これ以上上昇の余地はない」と診断した。彼は「NVIDIAの株価上昇は、強気のシナリオが現実化した場合可能であるだろう」と述べた。フェラグが提示した強気のシナリオは、NVIDIAの業績が2025年以降も改善されるという内容だ。

 

ウォール街のアナリストたちは、NVIDIAが来年まで急激な業績成長を続けると予想しているが、その後の予想は未だされていない。フェラグは「来年以降の業績改善が保証されない場合、株価がさらに上昇する足場を整えることは不可能」と指摘した。そして、「このような楽観的なシナリオが現実化すると確信できるいかなる兆候も現在現れていない」と付け加えた。

                         

続けて、NVIDIAは依然として最も強力なAIデータセンター市場における強者であるが、短期的な期待度は既に株価に反映されていると評価した。彼はNVIDIAに対する投資意見を「買い」から「中立」に格下げし、目標株価を135ドル(約21,700円)に設定した。フェラグの否定的な見通しが出たこの日、NVIDIAの株価は前日比1.91%下落し、125.83ドル(約20,246円)で終了した。

 

一方、独立アナリストのリチャード・ウィンザーは同日、NVIDIAに対する楽観的な見通しを再確認した。投資週刊誌「バロンズ」によれば、ウィンザーが提示した根拠がサムスン電子にあるとし、サムスン電子の2・4四半期営業利益が、10兆4000億ウォン(約1兆 2,100億円)を記録したことは、AIパーティが依然進行中であることを証明するものだと説明した。ウィンザーは、来月15日に予定されているNVIDIAの四半期業績発表で、サムスン電子と同様のサプライズストーリーを再現すると予想した。

 

バンク・オブ・アメリカ(BofA)などウォール街の機関投資家の大半も、依然として上昇余力があると分析している。一方、NVIDIAの株価は、昨年約240%急騰した後、今年も154%上昇した。

 

大好調の意見

 「バンク・オブ・アメリカ(BofA)などウォール街の機関投資家の大半も、依然として上昇余力があると分析している。」とのことであるが、他企業には匹敵するGPUを製造する力が無いように思われる。

 

それにしてもサムスンはすごい。日本の企業にはとてもまねができないだろう。