株主優待の達人・桐谷広人さんが明かす「アダルトサイトでウイルス感染」事件の顛末 なぜ再起動しても警告画面は消えなかったのか

マネーポストWEB によるストーリー

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2024.7.8

 

「アダルト動画を見ようとしたら“あなたのパソコンはウイルスに感染した”という表示が現われたんです。“5分以内に除去しないとダメになる”とか“1年契約で7500円”などと出たうえに、警告音がウーウーひっきりなしに鳴って、パニックに……」──そう明かすのは『月曜から夜ふかし』(日本テレビ系)で「株主優待の桐谷さん」として人気者になったプロ棋士で投資家の桐谷広人氏(74)。

 

6月のある日曜、アダルトサイトにアクセスしたところ“ウイルス感染”したとネット上で明かして話題になった桐谷さんに、改めて詳細を聞いた──。

 

 パソコンが不得手な桐谷さんは「普段はAVを見る時はDVDを購入している」という。だが、この時はある理由からネット上のサイトを訪れた。

「私は10年以上前に活躍した元レースクイーンのAV女優・KAORIさんが好きで何作かDVDを持っています。とある筋から『ネット上でモザイクなしの無修正動画が見られるらしい』と聞いて、アダルトサイトを見た。私が持っている作品名を検索して出たページに入ったんです」

 

 サイトに入り、当該の動画を再生しようとするとセキュリティ確認時によく出る「私はロボットではありません」というチェック画面が現われた。実はそれが“罠”だった。

 

「クリックしたら“ウイルス感染した”という表示が出現した。再起動しても表示が消えず“除去に必要な7500円を払いますか”と出る。でも払おうにも、ネットにクレジットカードを登録していない。困り果て、恥をしのんで近所に住む知人を呼び出して、助けを求めました」

教訓は「とにかく警告音が鳴って表示が出ても焦らない」

 呼び出されたのは桐谷さんの知人女性のAさんだった。Aさんは言う。「実は私の息子もアダルトサイト閲覧時に同じ事態に見舞われたことがあったので、詐欺だとわかっていました。だからまずは“お金を払わないで大丈夫”と伝えました」

 

 こうしたトラブルは誰にでも起こり得る。セキュリティ問題に詳しいITライターの宮田健氏が言う。

「ウイルス感染など偽の警告を画面に表示した後、“サポート”に誘導して復旧を名目に金銭を騙し取る手口は『サポート詐欺』と呼ばれるものです。近年、特に60~70代の被害者が増えていて、100万円以上の金額を支払ってしまったケースもある」

 

 警告画面が出た際の対処はいたって単純で「再起動する」というものだが、桐谷さんはなぜ再起動しても警告画面が消えなかったのか。

 

「再起動に関する設定が、シャットダウン前に開いていたページを『復元する』という設定にされていたからです。『ページを復元しない』に変えて再起動すれば、詐欺のアラートも問題なく消えたはずです」(同前)

 

 前出・Aさんはまさにこの方法で解決に導いたという。桐谷さんが今回の教訓をこう語る。

「とにかく警告音が鳴って表示が出ても焦らない。それに恥ずかしいと思うけど、家族や知人に相談することです」

 悪手を重ねると取り返しが付かなくなる。

※週刊ポスト2024年7月19・26日号

 

大好調の意見

再起動しても修正できなかったと言うのは初めて聞いたが、「再起動に関する設定が、シャットダウン前に開いていたページを『復元する』という設定にされていたからです。『ページを復元しない』に変えて再起動すれば、詐欺のアラートも問題なく消えたはずです」とのことであるので、今一度点検しておこう。