アメリカでは、大卒者の半数近くが飲食サービスや小売業といった「高卒レベルの仕事」に就いている —— 最新報告

Matthew Loh によるストーリー • 5 時間

2024.2.28 

 

  • アメリカでは大学新卒者の半数近くが高卒レベルの仕事に就いていることが最新調査で分かった。
  • 調査では、大学新卒者の約52%が大学の学位を必要としない仕事でキャリアをスタートさせているという。
  • こうした新卒者の大半は飲食サービス、建設、事務補助の仕事に就いている。

2つの調査会社が共同でまとめた最新報告書によると、アメリカでは大学で最近学位を取得した人の約52%が卒業後1年以内に大卒資格を必要としない仕事に就いているという。

 

そして、こうした新卒者の大部分 —— 88% —— は卒業から5年が経っても事務補助、飲食サービス、小売業といった高卒レベルの仕事に就いていることがBurning Glass InstituteとStrada Education Foundationの調査で分かった。2月22日に公表されたこの報告書は、学士号を持つ1080万人を含むアメリカ人6000万人のキャリアに関するデータセットをもとにしている。

 

調査結果は、学位を取得すればより良い機会が得られると期待している新卒者にとっては暗い見通しを示すものだ。

一般的に大卒者の収入は高卒者よりも多いものの、「卒業生のかなりの割合が学士号の取得によって期待した経済的成果を経験していない」と報告書は指摘している。

給料の差は大きい。学士号を必要としない仕事に就いている大学新卒者は、高卒者よりも約25%多く稼いでいる。

 

ただ、それは学位が必要な仕事に就いた場合の収入に比べるとはるかに少ない。大卒レベルの仕事に就いている人の収入は、高卒者より88%多いという。

つまり、一般的な大卒レベルの仕事に就いている新卒者の収入は、学士号を必要としない仕事に就いている新卒者よりも50%ほど多いということだと報告書は指摘している。

大半は販売や事務補助の仕事に

では、大学卒業後に高卒レベルの仕事に就いた新卒者は5年後にどうしているかというと、一般事務(109万人)や販売監督(100万人)、小売販売員(75万9000人)、営業(61万1000人)、事務補助(60万2000人)といった仕事に就いている人が多い。

飲食サービス(37万人)や建設(35万人)の仕事に就いている人も多く、報告書によると、少なくとも450万人がその他の高卒レベルの仕事に従事している。

 

大好調の意見

 文学部卒が皆作家になるわけではないし、法学部卒が皆弁護士になれるわけではないという現実が明確になったわけである。