米英がフーシ派攻撃、船舶攻撃に報復 航行の脅威拡大

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2024.1.12

 

【ロンドン=黒瀬悦成、カイロ=佐藤貴生】米英両軍は12日、紅海で船舶への攻撃を繰り返すイエメンの親イラン民兵組織「フーシ派」の拠点を攻撃した。バイデン米大統領とスナク英首相が明らかにした。紅海では船舶攻撃で国際海運に甚大な悪影響が出ており、米英は「航行の自由」を確保する立場から報復攻撃に踏み切った。フーシ派は「攻撃者には懲罰を加える」と表明しており、紅海での緊張が一層高まる事態も想定される。

 

バイデン氏は攻撃について、フーシ派の行為への「直接の反撃だ」とし、情勢次第で「さらなる(軍事的)措置もためらわない」と述べた。スナク氏も声明で、フーシ派の抑止に向けて英艦船を引き続き紅海に展開させると強調した。

米英のメディアによれば、フーシ派に対し、戦闘爆撃機による空爆や、艦船や潜水艦からの巡航ミサイル攻撃が実施された。攻撃目標は武器弾薬庫や防空システム、兵站拠点などで、組織の作戦遂行能力に打撃を与えるとしている。

 

米軍がイエメンのフーシ派拠点を攻撃するのは2016年以来とみられる。

米英首脳は、今回の攻撃ではカナダとオーストラリア、オランダ、バーレーンの支援を受けたとしている。

 

英メディアによると、スナク氏は11日夜に閣議を開き、フーシ派の拠点を空爆することを決定。米国家安全保障会議のカービー戦略広報調整官も11日、船舶攻撃をやめなければ「フーシ派が責任を負うことになる」と警告していた。

 

フーシ派はイスラエルと戦うイスラム原理主義組織ハマスに連帯を表明し、双方の戦闘開始以来、少なくとも27回にわたりイスラエルなどに関連する船舶を攻撃した。世界の海運大手などの船舶が紅海を回避する事態となり、米英などから批判が高まっていた。

 

11日にはイランがペルシャ湾近海で「米国への報復」だとして原油タンカーを拿捕(だほ)した。

 

英米は、アラビア半島とはさんで紅海と遠く離れたペルシャ湾でイランまでもが船舶の拿捕に踏み切ったことで、イランとフーシ派によるこれ以上の敵対的行動を封じるため軍事行動を決断したとみられる。

 

イランのメディアによると、イラン海軍はオマーン北部ソハールの沿岸で石油タンカーを拿捕した。タンカーはマーシャル諸島船籍で、イラク南部バスラで原油を積んでトルコ西部アリアガに向かっていた。覆面姿で武装した男数人が乗り込んで航路を変えさせ、イランに向かったという。

 

米国は昨年、対イラン経済制裁に反しているとしてこのタンカーを拿捕し、イラン革命防衛隊が中国への原油の密輸を図ったとして原油を押収していた。イランのメディアは11日、「原油が米国に盗まれたことへの報復だ」とするイラン海軍の声明を伝えた。

 

大好調の意見

 「11日にはイランがペルシャ湾近海で「米国への報復」だとして原油タンカーを拿捕(だほ)した。」とのことである。イランが到頭やってくれました。フーシー派ともどもハマスと心中するつもりのようです。これを機会に宗教国家イランを解体したら、イラン国民に感謝されるであろう。