アンサングシンデレラの1話目の感想を書いていきたいと思います。今更感が半端ないですが、書きたいと思ったので書きます。
これまでの病院モノのドラマというと、医者や看護師に焦点を当てるものがほとんどで、主役が薬剤師というようなドラマを僕は見たことがありません。その意味でこのドラマはとても新鮮なドラマだと思います。
このドラマは、病院薬剤師の葵みどりが、薬剤師の知見を活かして、患者の病気を改善しようとするものだと思います。
身も蓋もないことを言ってしまえば、薬剤師は医者や看護師と比べ、患者と接する機会が少ないため、薬剤師の活躍はあまり表に見えない形になります。題名のアンサングは、称賛されないという意味です。このドラマを見て、薬を渡してくれる薬剤師は患者にとってもありがたい存在だと思いました。それでは、アンサングシンデレラを見た感想をざっくり書いていきたいと思います。
ちなみに、僕は医療関係の知識は素人以下です。あと、時系列に沿って書いてあるわけではありません。
アナフェラキシーショックの患者→妊婦(後日談も含む)→I型糖尿病患者の順で書いています。
<救ったのは医者だ>
第1話のオープニングにて、アナフィラキシーショックを起こした患者に適する薬を処方し、患者を危機から助けた葵。それを見ていた新人薬剤師の相原は薬剤師でも人を救うことはあるんだと感心しますが、薬剤師の瀬野に「違う。救ったのは医者だ。」と言われてしまいます。患者とその家族も医者にしか感謝していませんでした。薬剤師の活躍を一般人は知らない。そんな薬剤師に対する境遇の悪さをひしひしと感じさせるシーンでした。
<受け入れられない疑義照会>
疑義照会とは、医者が出した薬に対して薬剤師が異議を唱えることを言います。患者の症状を改善するのにこの薬で本当にいいのか、もっと適切な薬があるのではないかと思った薬剤師が医者に話を持ち掛けるんですね。葵は産婦人科医の林に、薬の事で話をしようとしますが、「そんなのそっちで勝手にやれや!」と林は葵を突っぱねます。
疑義照会は医者の出した薬に難癖をつけることですから、受け入れられないことはあると思います。しかし、患者の病症改善のためには適切な薬を処方する必要があると思うのでこの制度は必要だと思います。医者の言うことが全て正解だとは限らないし、薬剤師の言っていることが正しい場合もあると思います。
<片頭痛?の妊婦>
1話目では、葵は二人の患者に関わることになります。I型糖尿病の渡辺ナオと妊婦の矢島詩織です。矢島の方が早く治ったので彼女から紹介します。(ちなみに、I型糖尿病はインスリン注射を打ち続けなければなりません。)妊婦の矢島詩織は妊娠33週間で、片頭痛を訴えていました。彼女が片頭痛を訴えた日の当直は葵(と相原)だったので、葵は研修医に矢島の症状を確認します。
すると、矢島は片頭痛のほかに「胃の痛みと視覚障害」を訴えており葵は調べた結果、矢島は「Help症候群」ではないかと疑います。すぐに矢島の元に向かう葵。葵は矢島に診察をし、点滴を打ちますが、矢島の担当医の林に「医者じゃないのに診察するな!」と怒られます。矢島は緊急手術となります。葵のやり方には問題はあると思いますが、Help症候群に気づいたのは葵です。(産婦人科医の林・助産師の倉本はHelpだとは思っていなかったようです。)
<訴えられる葵>
薬剤師が診察をするなどけしからん!と考えたであろう林は葵を訴えます。しかし、瀬野の援護(謹慎なんて生ぬるい辞めさせるべきと言って林を恫喝、薬剤部長に証拠の処方箋を見せた人)と産婦人科医の倉本の援護もあり葵はおとがめなしでした。
<感謝される葵>
後日、葵は呼び出されます。呼び出したのは矢島詩織でした。矢島は無事出産できていたようでした。矢島は葵に感謝をします。あの時、矢島は体調がすこぶる悪く、周りの様子など見えなかったと思うのに・・・・・。(かなり痛がっていて、死ぬほど辛そうだった。)
矢島の赤ん坊の手を握らせてもらい、涙を流す葵。
矢島の症状からHelp症候群の可能性を疑い、林と助産師にそれを提案した葵の行動は起こした問題行動(医者じゃないのに診察、勝手に点滴の指示をした。)に称えられるべきものではないでしょうか。
<数値が安定しない少女>
次は葵が担当していたI型糖尿病の患者の渡辺ナオの話です。ナオのほかにユウカという少女もI型投票病で入院しています。
ナオはこのところ数値が安定しておらず、注射の打ち方を知らないことはないだろうから、わざと注射を適当に打っているのではないかと思う葵。ある日、ナオの行方が分からなくなり、ナオを探す葵。薬剤部の仕事は滅茶苦茶忙しそうなのに、ナオを探す余裕はあるのかと突っ込みたくなるところですが、患者想いの葵はナオを探します。探すと、病院の外につながる階段でナオは倒れていました。
<あんたたちに私たちの気持ちはわからない!>
ナオが倒れたことで、ナオの母が駆けつけます。ナオ母はユウカが余計なことを吹き込んだせいだ!といいますが、ナオはユウカを擁護します。そして、ユウカは
「注射打っていれば、一般人と何も変わらないと 思っている人たちに私たちの気持ちはわからないよ!」
と叫びます。
たしかにナオもユウカも注射をきちんと打っていれば何も異常はありませんでした。だからこそ、病気の形が見えずらかったのでしょう。そして、多感な年ごろである彼女たちは、注射を打つことに羞恥心や自分は他の人間とは違う(マイナスの意味で) という感情があったのでしょう。そして、同じ症状を持ち、一緒に過ごすことが多いナオとユウカは病院に居場所を見つけていたのだと思います。
感情を吐露したユウカに葵は「これから先も貴方たちはこの病と向き合っていかなければならない。病院の中でも外でも」 と優しく現実を突きつけます。
その後、ナオは退院することもなり、ユウカも治療に専念することになりました。
エンディングでは後日談が流れています。 彼女たちはインスリン注射を打ちながら、日常を過ごしていました。1話おしまい。
1話では葵の説得と知識によって2人の患者が”健康な日常”を取り戻せるようになった、という話だったと思います。
患者との接点が少ない薬剤師ですが、知識と説得力があれば患者の役に立つことができるのではないかと思いました。
患者のために、お客様のために仕事に従事する者は日々知識を身に付け、技術を磨く必要がある。そんなことを思わせるような1話だったと思います。
僭越ながら感想を書かせいていただきました。
ここまで読んでくださった方、ありがとうございます。