この記事は、穂吉のブログの「2012-08-05 16:39:40」にUPした『日本の神話83. ~第三部 天孫降臨~  =第四章 豊玉毘売命様=』という記事を再編成してUPしています。



最初のお話し 『日本の神話01』     前回のお話し 『日本の神話82』



 豊玉毘売命様が去った後の浜辺には、ただただ呆然と立ち尽くす山幸日子様と、その腕に抱かれた生まれたばかりの御子、鵜草葺不合命(うがやふきあえずのみこと)様だけが取り残されてしまいました。

 海神の国へと帰っていった豊玉毘売命様は、二度と地上には戻らないと決心し、海と地上を結ぶ『海の道』を完全に塞いでしまったのでした。

 しかし夫や我が子に対する愛情が豊玉毘売命様から消え去ることは、決してありませんでした。

 それどころか夫を恋しいと思う気持ちが、我が子に会いたいと願う気持ちが、日に日に強くなってしまっていたのです。

『しかし今の私に、一体何ができると云うのでしょう。』

 豊玉毘売命様は、あれこれ考えた末に、まだ若い妹姫の玉依毘売命(たまよりひめのみこと)様を我が子の乳母(めのと)の一人として、夫の元に送る事にしたのです。

 そして玉依毘売命様の出発の時に、夫への愛の歌を妹姫に託したのでした。

『赤玉は 緒さへ光れど 白玉の 君が装いし 貴くありけり』
 (赤い玉は、玉を通している糸も玉のお蔭で明るく光っているように見えますが、麗しい貴方の姿は、そのままで光る真珠のように貴く、いつも私の心で輝いております)

と、届けられてのでございました。



- 追 記 -

『山幸日子(火遠理命(ほおりのみこと))』様と、『豊玉毘売命(とよたまひめのみこと)』様の間に生まれた御子様の本当のお名前は、
『天津日高日子波限建鵜草葺不合命(あまつひこひこなぎさたけうがやふきあえずのみこと)』様と仰います。

御子様のお名前の意味は、
「波打ち際の鵜の羽の屋根の産屋で生まれた後、母にはもう会えない天神の御子」と云う意味のお名前です。

以前にも書きましたが、『天津日高日子』とは、『天の神の御子』、『天孫(てんそん)(天の神の子孫)』への尊称です。

しかし『天津日高日子波限建鵜草葺不合命』様では、とてもお呼びするのに長いので、略して、『波限建鵜草葺不合命 (なぎさたけうがやふきあえずのみこと)』様とお呼ばれになったり、『鵜草葺不合命 (うがやふきあえずのみこと)』様と呼ばれることが多いようです。
この物語でも、お名前を『鵜草葺不合命 (うがやふきあえずのみこと)』様と紹介させていただきます。

次回は、この第三部『天孫降臨』の最後の部分です。お時間が許されるのであれば、どうかおつきあいください。



ここまで読んでくださって、ありがとうございます。

おしまい。
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