この記事は、穂吉のブログの「2012-06-20 16:45:03」にUPした『日本の神話37. ~第二部 芦原中国の神々~  =第一章 大国主命様=』という記事を再編成してUPしています。



最初のお話し 『日本の神話01』     前回のお話し 『日本の神話36』



 黄泉の国の大神の須差之男命は、気持ち良さそうに眠りについてしまいました。

 それを確認した大穴牟遅神は、須差之男命の長い髪を、部屋の椽(たるき)に結びつけると、そっと部屋を抜け出て、部屋の戸を大岩で塞いだのです。

 そして須勢理比売命を背負い、また須差之男命の持ち物である、『生大刀(いくたち)』と『生弓矢(いくゆみや)』、それから『天の沼琴(あめのぬごと)』を手に取ると須差之男命の神殿から逃げ出しました。

 逃げる途中、天の沼琴が音を立て、それが聞こえた須差之男命は目を覚ましてしまいました。

 しかし結び付けられた髪を解くのに手間取り、あとを追い黄泉比良坂の麓まで来た時には、大穴牟遅神はすでに地上である芦原中国の近くまで行ってしまっていたのです。

 須差之男命は、晴ればれとした響き渡る御声で、

『お前が持って行った生大刀と生弓矢で、お前の腹違いの兄弟たちを追い払うが良いぞ。その後、お前は「大国主(おおくにぬし)」と名乗り国を治めよ。そして我が姫、須勢理比売命を正妻に迎え、宇迦の山(うかのやま)の麓に天まで通ずるほどの巨大な神殿を造り、そこに住むが良い。』

と、祝いの言葉をかけたのでした。

 須差之男命は出雲国を治める神として、大穴牟遅神を『大国主命(おおくにぬしのみこと)』と改名させ、ご自身の後継の神としたのでした。



- 追 記 -

『生大刀』『生弓矢』『天の沼琴』は、『武力』と『政治的な力』『支配力』を示す三種類の品です。(三種の神器ではありません。)

『天の沼琴』とは、聖なる琴のことです。『ぬ』と言う音に『沼』の漢字があてられてはいますが、意味としては『玉などが装飾されている状態』を指示しています。

『大穴牟遅神(おおむじなのかみ)』はこれ以降、『大国主命(おおくにぬしのみこと)』と呼ばれます。この大いなる国『出雲国』を統治していく神様です。

また大国主命は他にも呼ばれ方があります。
『八千矛神(やちほこのかみ)』と呼ばれることもあります。これは沢山の矛を持たれた、と云うところから呼ばれるようになったようです。
また上記にも出てきましたが、『宇都志国玉神(うつしくにたまのかみ)』とも呼ばれます。
「日本の神話33」では、『芦原色許男命(あしはらのしこおのみこと)』とも呼ばれ、数多くの呼び名(あだな?)を持たれている神様です。

『宇迦の山』とは、出雲大社の北東に位置する山のようです。

『天まで続く神殿』とは、数年前にその巨大な建築物が実在されたのではないか?と、発見された『神殿の柱の跡』などをもとに今なお審議をしているようです。



ここまで読んでくださって、ありがとうございます。

おしまい。
ペタしてね  読者登録してね