この記事は、穂吉のブログの「2012-05-27 15:01:04」にUPした『日本の神話13. 第一部 創世 第二章 高天原にて』という記事を再編成してUPしています。
最初のお話し 『日本の神話01』 前回のお話し 『日本の神話12』
須差之男命は、母に会いに行きたいという事を姉の天照大御神様に伝える為に、単身で高天原へと向かいました。
すると高天原では、その事が大変な騒ぎになっていたのです。
須差之男命が地上をお離れになった時からずっと、地鳴り、山鳴りと共に大地は激しく揺れ動き、その影響が遠く離れた高天原にも及んでいたからなのです。
『私の弟、須差之男がここにやって来るということは、禍いをもたらすこととなるであろう。もしや、あやつ、この国を奪うつもりなのか?』
そうお考えになられた天照大御神様は、すぐさま戦いの御支度を始めました。
髪を梳くとそれを中央から左右に分け、耳の両脇にまるで男のごとく髪を美豆良に結い上げました。両方の美豆良には、長い紐に幾百という勾玉を通した聖なる玉飾りを巻き付けました。
玉飾りは、御鬘と共に両腕にも巻き付けられました。
そして背中には、千本もの矢の入る靭(ゆぎ)を背負い、腰にも五百本の矢の入る靭を身に着けました。弓を持つ左手首には、丈夫な竹鞆(たかとも)を巻き付けました。
こうして弟を迎え撃つ準備は整ったのです。
天照大御神様は、両の足でしっかりと大地を踏みしめると、高らかに弓を振りかざし、
『須差之男よ、いつでもまいれ』
雄々しく叫ばれ、須差之男命の到着を待つのでした。
- 追 記 -
『美豆良(みずら)』は、古の高貴な男性の髪形のことです。
『御鬘(みかづら)』は、蔓などのひも状のものに玉などを通した髪飾りです。
『靭(ゆぎ)』とは、矢を入れて携帯するための入れ物です。平安時代までは(ゆき)と濁らずに発音していたようです。
『竹鞆(たかとも)』(「高鞆」とも書きます)とは、弓の弦が跳ね返ってきた時に怪我をしない為に身に着ける防具です。一種のサポーターです。
また弦が『竹鞆』に当ると、矢の飛ぶ音がまるで『空気を引き裂く』ように『速く重く聞こえた』とのことで、戦の時には相手を威嚇する為に必要な道具であり、防具であったようです。
ここまで読んでくださって、誠にありがとうございます。
おしまいっ

