私たちの年金資金は大丈夫か! | 第一経営グループ代表 吉村浩平のブログ

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例年は7月上旬ということのようですが、今年は参議院選挙後という噂通りというか予定通りというか、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の2015年度の運用結果が公表されました。


四半期ごとでプラスマイナスがあるものの、年度を通じて見ると53千億円の赤字ということです。しかも今年度に入って最初の四半期46月期でも、すでに数兆円の赤字になることが予想されているということです。


安倍政権は201410月から約140兆円といわれる年金積立金について、安定的な運用という原則を大転換して国債の比率を60%から35%へ引き下げ、一方で株式の運用比率を24%から50%へ大幅に増やしました。


アベノミクスの決定的な失敗を表面化させないためには、株価の維持は絶対条件ということかもしれませんが、あまりに露骨な「株価操作」が国家ぐるみでやられているのかもしれません。ロシアの国家ぐるみのドーピング疑惑が言われていますが、巨額の資金を使った国家ぐるみの株取引は資本主義の市場ルールとして許されることなのでしょうか。


資産運用として本来ならば、利益が出ると予想される株への投資ということになるのでしょうが、海外投資家が売りに走ることで株価が全体的に下がってくると、年金積立金の運用を委託されている国内の信託銀行は、反対に買いに入っていると言われています。「そんな馬鹿な!」と思います。


素人の発想で申し訳ありませんが、こうしてGPIFが株価を買い支えるということは、要するにアベノミクスの虚構を演出するために、私たちの年金資金が海外投資家や一部の専門的な投資家(機関)のもとに、どんどん移転しているということになるのでしょうか。


一年間で5兆円の赤字を出しても誰も責任を取らないどころか、安倍首相は「長い目で見れば利益は出る」というわけで、なんとも太っ腹というか・・・ただ個人的にやっていただくのは自由ですが、私たちが払い続けてきた年金資金を元手にマネーゲームをするのはちょっと勘弁してほしいというところです。