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比叡山で百日行を終えた僧侶が、自坊の東京まで歩いて帰られる、それもお金を持たないというから凄い。最近は少なくなったが、以前は本山で修行を終えて歩いて帰るという僧侶はよくおられたのです。

私は某宗派に属していた時、本山での修行後に無銭で歩いて帰る提案を縁ある方にした。帰ってきた言葉は「時間がない」「早く法務を手伝ってもらいたい」が多く、中には「そんな暇はない」と言われる方もいた。ようするに歩きたくないのです。

歩くと多くの方と接する機会があり、休憩や宿泊でその方を通して仏さまの言葉をもらう事がある。それに無銭というと、そこでいただいた“おにぎり”は、これまで食べたことのないほど最高に美味しい味がすることでしょう。

おそらく百日間の修行と、同じくらいの収穫があると思います。それが純粋なご利益というのでしょう。