さて、POPあとがき、いよいよ本編へ。いよいよ演目ごとのレビューです。
▶︎#0 PRE OPEN
▶︎#1 Piece of Paper(OP Movie)
#2 カフェの日常
#3 Pickpocket
#4 音声教材①
#5 巣箱じゃないよ
#6 Bookmark
#7 こんなトランプはいやだ
#8 アートはよみがえる
#9 Imagiro
#10 FAQ
#11 名作シャッフル
#12 ユーレイハンカチ
#13 メニュー開発
#14 音声教材②
#15 Le quattre
#16 めもり
#17 桜
#18 カーテンコール
■#0 PRE OPEN
読んで字の如し「開店前」のシーンです。
開演前であり、前説。なのですが、しかし非常に重要なシーンでもあります。
根本的な話になりますが、マジックを主体とするショーである以上、どうしてもお客様に手伝ってもらう場面は多々出てくるわけで。演劇的な言葉で言えば「第4の壁を破る」必要があるのですが、それをいつ破るのか、そもそも壁を作らないようにするのか…など、色々悩むわけです。
ええい面倒だ、それならば初めからお客様を「第4の壁のこちら側」に引き込んでしまえ、つまり一種の「共演者」にしてしまえ、という手法。私は好んで使います。
そのために、場内スタッフ全員にお揃いの「café POP エプロン」を用意して着用してもらい、さらに「ご来店ありがとうございます」というお声がけをしておりました。
カフェのお客様がご来店して座っていく時間。芝居が始まってるんだか始まってないんだか、あえてはっきりさせない空気感を醸し出す、そんなことを狙った開場時間なわけです。お客様としても、その「遊び」に乗ってやろうという、心の準備をする時間ですね。
店長とバイト(ひとえ/しおり)が開店前に、カフェの模様替え作業をしております。店長はダンボール箱を運び入れたり掃除をしたり。
その間にバイトは、ご来店のお客様にお手伝いをお願いしております。
・みんなで一筆ずつ絵を描いて、1枚の絵を完成させる
・お題の紙(タイトルカード)に記入をしてもらう
ちなみに、お題の紙は、こんな。
これを書いてもらい集めまして。
さらに、絵も完成しました〜。お客様みんなで描いた絵。
実はこれはインプロのゲームの1つ。「ツードット」というゲームです。
開演定刻になり。いくつか説明を始めます。
①完成した絵の共有
「こちらの絵は、あとでお店に飾らせてもらいますね〜」
②お誕生日のお客様にプレゼント&客席全員で記念撮影
「お客様の中で、今日がお誕生日の方はいらっしゃいますか?」
客席から誕生日が一番近い方を舞台に上げて、プレゼントを差し上げ&客席全員で記念撮影です。お客様に提案してもらった「動物」のポーズで、カシャリ。
↓ライオンのポーズの回。
③即興前説
お客様に頂いたタイトルカードをどういう風に使うかのデモンストレーション。
café POPの秘密についてちょっとだけ説明しますが、その説明にお客様の書いた単語を即座に取り入れて使っていきます。
④ピクトグラムを使った諸注意
磁石のパーツを使った「かたちあそび」をしつつの諸注意。
まずトイレのご案内。
写真撮影NGのお願い。
……という説明をしたのちに、もう1つ。
パーツを組み合わせて「café POP」の文字を作り。
あ、"e"がまだ未完成だ。
これでcafé POPですね!
このピクトグラムのパーツを貼り付けた紙が…平面の絵に変化。
紙を放り投げつつ
「café POP、開店です!」
■#1 Piece of Paper(OP Movie)
いつも、オープニングムービーは立派で、劇場に入るたびに「くっ、、中身が勝てない、、、」と思うくらいなのですが(笑)今回も本当に素敵でした。
映像作家の金井さんが素晴らしいアニメーションを作り、テクニカルスタッフの山田くんがマッピングソフトを使って見事なオープニングを作ってくださいました。その映像チームと、作曲家のトコオさん、舞台美術の根来さんの3者の素晴らしいコラボレーション。
投影前の舞台はこちら↓
では、オープニング、動画でどうぞ↓
・村川アシスタントバージョン
・椎野アシスタントバージョン
アニメーションの中に、今回の作品に登場する要素がたくさん含まれています。
絵画、トランプ、紙飛行機、本、ユーレイ、大砲。
終盤で現れるcafé POPの建物(かわいい)。そして鳥。
いやぁ、ワクワクしますねー。(他人事)
つづく。