断酒会館は都会の中心部からは外れている。
とは言っても私の住まいのあたりと比べたら随分と街だ。
断酒会館は酒害に悩む人たちの居場所がいつでもあるようにということと、断酒会の事務所とを併用する形で存在している。
会館が365日開放しているというのを特徴にしているお陰で年に2回、N断酒会も日曜日に2名の人員を派遣しなければならないことになっている。
今日はN断酒会の日曜当番に当たる日で、朝から夕方まで断酒会館で番をする。
これまでは断酒歴の長い断酒会員さんが日曜当番をやっていてくれたのだが、先輩断酒会員さんがやめられたことで当番をうけることとなった。
断酒会館の当番は昨年1度経験していて、今回が2度目になる。
断酒会館の日曜当番で
やることなくて
書いてる記事。
せっかくの日曜休みを断酒会館の当番に1日取られるのは中々ツラい。
よくもこれまでN断酒会の先輩方は、文句も言わずに当番を受けてくれてたものだ。
今日はN断酒会会長のOさんと2人での1日。
午前9:00の開放に間に合うように指定の時刻に待ち合わせ場所に車で向かった 🚙、、、
天気の良い日曜日、平日なら渋滞している国道のバイパスもすいていた。
O会長が会館の鍵を開け、電気をつけて中に入った。30畳くらいの畳スペースの窓を開け風を通す。
2社の新聞を長机に置き、お湯を沸かした。
「電話がかかってきたら出られるように、留守電を解除するんだよ。」
当番の役割をOさんに教わっていく。
来場者名簿と会館日誌を用意するとやる事はなくなってしまった。
夕方の17時まで8時間。
あとはたまに来るだろう来場者を「こんにちはー。」と迎え、「さようならー」と送り出すだけだ。
O会長と話しておきたいことは幾つもあったが、2時間もあれば一通り話し終えた。
来場者がポツリとあった。
「今日は良い日だね。こんな晴天の日に当番なんて勿体無いね。」と声を掛けてくれた。
会館はけっこうな街中にあるのに、日曜日だからか凄く静かだ。
おっちゃんがコーヒーを啜る音と、車が通り過ぎる時のタイヤの音しかしない。
昼すぎに2名男性がやって来てコンビニで買ったと思われる昼ごはんを広げ出した。
ガサガサ、ゴトゴトとやっと音がし出した。
前回来たのは1年ほど前だっただろうか。
その時も来場者が3人だったから、合わせて5人。
今日もこれでマックスだろう。
断酒会館。
私が連続飲酒をしていた5年前。
妻は悩みに悩み「ホームページを見つけて断酒会館まで1人で来たことがある。」と教えてくれた。
「相談する相手欲しさに車で1時間かけて会館前まで来たのに、中には入れず帰ったんだ。」と、私が断酒して3年経った頃に教えてくれた。
その言葉を思い出し、想像したら涙が出そうになった。
夕方17時までは、まだ随分時間がある。
なんにも考えず、ただ過ぎていくだけの時間は贅沢なのかもしれない。
ゆっくりと無心になって、瞑想でもしようか🧘