Live2D?バ美肉?nizima? | 富山県のイラストレーターブログ

富山県のイラストレーターブログ

富山県で絵描きとして活動中のだいごろうのアート作品ブログ。

 

 

 

繰り返し、お客さんからの依頼をこなしながら、

合間に他人の作家活動や、新たな画風の作品など

スマホやPCで、ぽちぽち見ている。

 

本当に、世の中、便利になった。

ひと昔なら、それらは美術館や博物館、展示会など

その場所でしか見られないモノだから、足を運ぶ必要があった。

時間と労力と費用がかかったものだ。

それが今や、全て短縮できて、効率よく見ることが出来る。

・・・と同時に、膨大な情報量が溢れていて、いち個人では処理しきれない。

だから「●●さんという有名な画家」がいたとしても、

それは「一部で有名」なのであって、「全世界共通の有名」ではなくなった。

テレビで紹介されたとしても、若者のテレビ離れが多いので

「年配の人たちで有名」ということになる。

それは、ネットでも同じこと。

ネットで何度も見かけるし、数万人のフォロワーがいる人だから

有名な画家さんだ!と思っていても、他の人たちには知られていないものだ。

ネットでは、デバイスごとに検索結果をカスタマイズされている。

個人の趣味傾向を学習して、よくアクセスするサイトを上位に表示する。

だから、よく見かける画家(絵師)さんは「自分の中では有名」なのだ。

数万人のフォロワーがいる画家(絵師)さんは、今や、テレビに出てる有名人よりも多い。

 

ネットのおかげで、需要と供給のバランスが偏っていると感じる。

小需要、過供給。

今や、イラストレーターは誰にでもなれるが、

「有名」になるには、果てしなく難しい。

まさしく、ガチャと同じ。宝くじと同じ確率。天のみぞ知るだ。

 

ただ、自分のやるべきことをやり、

好きなことを続けていく。

自分が選んだ道を進むには、これしかないと・・・

他人の活動を観察しながら、俺個人は思っている。

 

 

 

- - - - 以上が、売れないイラストレーターの最近の呟き - - - -

 

- - - - 以下は、合間にぽちぽち調べたものが実を結び始めた話 - - - -

 

 

動画の部活動『北陸ユーチュー部(仮)』の活動も、細々と続けている。

自分が好きで続けているけど、停滞気味(汗)

元々、マルチタスクをこなせるほど、俺は器用ではない(汗)

日々の絵仕事をこなしているだけでも精一杯。

動画は趣味程度で・・・という認識でいると、

どうしても後回しになって、どんどん更新も途絶えてしまう。

 

その動画の部活動の中で、数年前から構想があった企画がある。

それが『Vチューバー』だ。

自分のオリジナルキャラをデザインして、それを動かせるようにして、

自分、もしくは声の演技が上手い部員さんを募って、演じてもらう。

これは、俺の興味本位ではあるけれど、イラストレーターならば、

一度は考えたことがあるのではないだろうか?

自分が考えて描いたイラストキャラクターが、画面で、動いて、喋る!

これは、『Vチューバー』という存在を知ってから、

いつか実現させたいことだった。

 

オリジナルキャラは、動画の部活動『北陸ユーチュー部(仮)』を

発足させた時に描いたキャラクターがいる。

 

 

名前も視聴者から募っていた。

『北陸ゆりか』という名前に決定して、

アクリルスタンドやTシャツなど、商品化もしてみた。

ぜーんぜん売れてないけど(笑)

自分がやってみたかったことだから、それでもいい。

 

 

このキャラを、どうやったら『Vチューバー』化できるのか?

本当に、数年かけて、合間合間に調べて勉強して、

やっと答えっぽいものに辿り着いた。

 

『Live2D』と呼ばれるサービスを見つけた。

似たようなサービスは、他にもあったし、昔からあるサービスもあるけど、

なるべく費用をかけず、できるなら無料で始められるものを探してた(汗)

『クリスタ』や『フォトショ』で作成したイラストのパーツを

『Live2D Cubism Editor』というソフトで、配置や動きを設定できるというサービス。

その『Editor』で作成したデータを、今度は

『Live2D』運営の『nizimaLIVE』というプラットフォームにロードしたら・・・

あとは、カメラとマイクで、自分の動きに合わせて、キャラが動く!

喋ったら、キャラの口が動く!喋っているように見える!という仕組み。

 

で、仕事の合間に、ぽちぽちがんばってみた。

 

 

まずは、下書き。

キャラのデザインを、若干、変更してみた。

目がくりくりだったものを、少し大人びた物静かな目にしてみた。

元旦に作成したキャラだったから巫女姿なんだけど、

案外、巫女姿の『Vチューバー』は少ないようなので、

衣装の変更はしなかった。胸を強調する箇所も変更なし(笑)

今や『ルッキズム』が批判を浴びる世の中だが、

大半の人間が本能で『見た目』で判断しているのは、

多くの論文があるほど、すでに証明されている。

あからさまだとしても、それを利用しない手はない。

・・・というか、俺が作ってみたいだけだ(笑)

 

 

いつものように、『下書き→線画→彩色』と、ただ描くだけではない。

パーツごとに分けて描かなきゃいけなくて、

動かしたいパーツごとに分けて『線画』と『彩色』をしていくため、

いつも遅筆な俺は、さらに遅筆になっていく(汗)

上図では、普通に描かれているように見えるだろうけど、

のっぺらな顔のパーツの上に、前髪と横髪のパーツを乗せて表示している。

後ろ髪は、顔パーツよりも後ろに配置。

首も別のパーツで、体のパーツに、巨乳のパーツを乗せている(笑)

胸のパーツで、際どい胸の谷間を描くつもりだったけど、

肌色の露出が大きければ大きいほど、

『Vチューバー』としては、よろしくない・・・というか、

YouTubeの運営側に、チャンネルが削除されやすい傾向にあるようだ(汗)

なので、若干の修正・・・さらしを巻くことによって、

谷間の露出を少しだけ抑えてみた(悪あがき)

 

 

顔の中のパーツも、眉、目、鼻、口のパーツに分かれていて、

目は、白目、黒目、瞳孔、光、睫毛、睫毛(まつげ)の束、下睫毛、

まぶたの肌に分けて描いてある(汗)

目を閉じる際は、まぶたの肌で、目を隠すように、

睫毛の動きに合わせて、目を閉じているように見せるのだ。

口も、閉じているように見えるが、じつは、

口腔内、上歯、下歯、上口の肌、下口の肌、唇に分けて描いてある。

動く際には、上下の肌のパーツを唇の動きに合わせて上下することで、

口を開いているように見せるわけだ。

 

 

影のパーツも別にして・・・

そうして、パーツが出来上がった。

帯の結び目を、リボンのような装飾に変えてみた。

普通の巫女姿だと、ちょっと華やかさに欠けると感じて。

これで、完成、とした。

このキャラを動画で動かして、見せる部分は、

腰より上の部分だけなので、手や足を省いた。

・・・というか、ここまで描くのに、とても時間がかかったので(汗)

全て描き終わるまでに、普通に半年以上かかりそうだったから(汗)

 

この『クリスタ』で描いたデータを、『フォトショ』のデータとして保存し、

『Live2D Cubism Editor』というソフトで読み込み、

そのソフトの中で、各パーツごとに動きを設定していく。

 

 

最初は、髪の設定からやってみたが、

まぁまぁ難しいけど、できた。

ところが、目の設定から、一段と難しさが増した(汗)

というか、自分の思い通りに動かしたいとなると、

途方もなく、細かく設定していかなきゃならない(汗)

 

この時点で、足りないパーツがあることも分かった(汗)

ただ見えているだけのパーツではなく、見えてはいけないモノを

隠すためのパーツまで必要になってくることが分かった(汗)

本当に、やってみるまで分からないモノだらけだ。

 

ただ、俺には時間がなかったので、

足りないパーツを描き足す余裕がなく、そのまま作業を続けることに。

なぜならば・・・

 

 

『Live2D Cubism Editor』というソフトが、

トライアル期間だけしか使えないからだ(汗)

有料版と無料版があって、最初は無料版でやってみたけど、

あまりにも制限が厳しくて、やれることが少なかった(汗)

なので、有料版(トライアル期間だけ無料)に切り替えたのだ。

まずは、この期間中に、完成させる。

それで、自分でもこのソフトは使えそうってなったら、

使う期間だけ有料の支払いをしたらいいかなと考えた。

 

 

苦労の末、目や口が動けるように設定できた!

もう、これだけでも感動した。

 

 

次に、顔や首の動き。

それに追従して、髪、眉、目、口が動いても

変な挙動をしてないか、チェックしながら設定していく。

設定が終わったら、なんか本当に動いているみたいになって

これも感動だった。

 

 

上図では分からないだろうが、次の工程に進んだ。

顔の動きに合わせて、髪がゆらゆら動く。

体の動きに合わせて、帯のリボンがゆらゆら動く。

それらは、演算出力という設定を施さなければならず・・・

これまた、理想の動きになるように設定するのは、なかなか難しかった(汗)

 

俺が特に注力したのは・・・

 

 

胸だった(笑)

この胸を揺らす!という一心で、

この企画を進めてきたと言っても過言ではない!(笑)

これも自然な揺れ方を目指しつつ、不自然に揺れるように設定した。

だって、普通に動くだけでは、普通、巨乳の胸は揺れないんだもの(汗)

重力とブラによって、そんなに揺れることは無い・・・はず。

(俺の周りに巨乳がいないので分からんけど(汗))

でも、揺れないと、男子の注目は集められない(笑)

 

 

体のパーツが足りないため、全ての設定をしたわけではないが、

自分が作ったパーツの、全ての設定が終わった。

もう自由に動く!揺れる!(笑)

足りないパーツのせいで、不自然な見え方になる場面もあるが、

それでも感動した。

 

 

これをデータ出力して、このデータが使えるプラットフォームで

アップロードできれば・・・その中で、動いたり、喋ったりできるわけだ。

 

 

試しに、『nizimaLIVE』にアップロードして、

WEBカメラを使い、マイクを使って、キャラを動かしてみた!

動いた! 喋った! もう感動!

 

これは世に言う『バ美肉』という体験だ。

『バーチャルの美女(美男)を受肉する』という意味らしい。

たしかに動画配信者や『Vチューバー』と呼ばれる人たちも、

結局は、中の人と、バーチャルの見た目とは違うわけで、

みんな『バ美肉』の部類に入る。

 

 

 

ここまできて、問題がある(汗)

 

もう、ここまでで感無量ではあるが、

これを動画配信に使う時には・・・俺の声ではアカン(汗)

動画配信者の中には、女性キャラなのに、

男の地声で配信してる人もいるけど・・・

自分の、このオリジナルキャラの声が

俺のダメな声っていうのは、やはり俺の中では無しだ(汗)

イメージとしては、大人の若い女性の声だ。

子供の声やおばさんの声ではない、20~30代の女性の声が望ましい(汗)

 

・・・かと言って、じつは、俺の中では

『バ美肉』とかボイスチェンジャーを使って

女性の『フリ』をするもの、無しなんだよなぁ(汗)

どうにも、『自分を偽(いつわ)る』みたいな気分になる(汗)

これは、俺の中の、強力な固定概念だと思う。

生まれた時から『大五郎』として、男っぽい振る舞いを、みたいな

考え方が心の根底にあって・・・なので、じつを言えば、

オカマとかネカマとかオネェという人たちのことは

認めているけど、「自分はそうなりたいか」と問われれば、断然NO!

完全拒否したいほどの拒絶反応が出る(汗)

体が女性のように細いから、女装してみるか?というような

冗談っぽい場面があったのだが、その時に、

俺は強く拒否してしまったことがある(汗)

周りの人たちは、ただの冗談のつもりだったのに冷めさせてしまった(汗)

 

でも、これだけ時代が多様性へと順応してきて、

いざ、自分が『バ美肉』というものを体験してみて、

『現実の自分がそのように変化する』のではなく、

『バーチャルの世界限定で、違う自分を演じる』という感覚に、

俺の考え方が、固定概念が、少し軟らかくなった気がする。

 

 

というわけで、まだ配信していないけれど、

近日中に、オリジナルキャラで配信、お披露目する予定でいて、

その時には、『Magic Mic』というボイスチェンジャーを使って

動画配信してみようと思っている。これもお試しだ。

毎日無料で使える音声が限られているため、

これから本気で『Vチューバー』として配信していくならば、

毎日声が変わっていては格好がつかない。

その時には、いよいよ有料版を購入するしかない。

声を変えたところで、俺の話し方までは変えない(汗)

配信中は、自分の変わってる声を聞かなくていいように設定するし、

たぶん、違和感なく、配信できると思っている。

 

 

 

この企画、このオリジナルキャラを作成してから、

すでに7年ほど経過している(笑)

他人から見れば、俺の企画は早々に頓挫(とんざ)したように見えただろうけど、

ところがどっこい、実現するために、ずっと長い間、

なるべく低予算で実現できる方法を、ずっと模索し続けていたわけだ。

『Live2D』のソフトが世に普及してなかったら・・・

それを俺が見つけることが出来ていなかったら・・・

きっと、この企画は、ずっと完成しないままだったかもしれない。

 

おバカまっしぐらな俺だけど、

見守ってくれている人たちは「バカだなぁ」と思いつつ、

俺という人間を楽しんでくれたら、それでいい。

 

 

一応、リンク貼っておく。
動画の部活動『北陸ユーチュー部(仮)』↓

 

 

ぽちぽちと更新中。

 

近日、この『Vチューバー』を発表する予定。

こうご期待(^_^)