今回は、数を決まったルールで変えていく、こんな問題です。

 

ある整数に、次の操作を繰り返します。
・3で割り切れるときは、3で割る
・割り切れないときは、1を足す
1になったら終了です。

「20」から始めたとき、1になるまでに何回の操作が必要でしょうか?

順番に計算すれば解ける問題ですが、実は、操作の回数にも規則性があります。

その規則を見つける鍵になるのが「3進法」です。

コラッツ予想に似た問題

この問題は、数に一定の操作を繰り返して1を目指すという点で、「コラッツ予想」の類題といえます。

コラッツ予想で使うルールは、次の2つです。

  • 偶数なら、2で割る
  • 奇数なら、3倍して1を足す

例えば、6から始めると、

6 → 3 → 10 → 5 → 16 → 8 → 4 → 2 → 1

となります。

「どんな正の整数から始めても、この操作を繰り返すと、いつか1になる」というのがコラッツ予想です。
参考:コラッツの問題 - Wikipedia

今回の問題では、「3で割る」と「1を足す」を使います。
コラッツ予想とは操作が違うので、そこは区別して考えましょう。

まずは20から順番に計算

問題のルールに従って進めると、

20 → 21 → 7 → 8 → 9 → 3 → 1

となります。

矢印1つが、1回の操作です。

矢印は6つあるので、答えは 6回 です。

ちなみに、今回のルールでは、どんな正の整数から始めても必ず1になります。

1より大きい数なら、最大2回「1を足す」と3の倍数になります。それを3で割ると、元の数より小さくなるからです。

回数は3進法で計算できる!

ここからが、この問題のもうひとつの面白いところです。

操作をすべて書き出さなくても、次の方法で回数を計算できます。

① 最初の数から1を引く
② その数を3進法で表す
③ 各桁を、次の回数に置き換えて足す

3進法の数字 操作の回数
0 3回
1 2回
2 1回

3進法は、0・1・2の3種類の数字を使い、3になると桁が上がる表し方です。

右から順に、1の位、3の位、9の位、27の位……となります。

20の場合は、まず1を引いて、

20−1=19

この19は、

19=2×9+0×3+1

なので、3進法では 「201」 と書けます。

各桁を回数に置き換えると、

2 → 1回
0 → 3回
1 → 2回

合計は、

1+3+2=6回

順番に計算した答えと一致しました!

問題に載っていた11の例でも確かめてみましょう。

11−1=10

10は、3進法では 「101」 です。

したがって、

2+3+2=7回

こちらも、例にある回数と一致します。

なぜ「1を引いてから」なの?

この仕組みを考えるには、操作を、

「必要なだけ1を足して、3で割る」

というまとまりに分けるのがポイントです。

そして、操作中の数をそのまま見るのではなく、その数から1を引いた数に注目します。

1を引いた数の、3進法の一の位によって、必要な操作は次のように決まります。

一の位
(3進法)
1を
足す
3で
割る
合計
0 2回 1回 3回
1 1回 1回 2回
2 0回 1回 1回

さらに、このまとまりを1回終えると、1を引いた数の3進法表記は、右端の数字を1つ取り除いたものになります。

20の例で見ると、実際の数は、

20 → 7 → 3 → 1

と変わります。それぞれから1を引くと、

19 → 6 → 2 → 0

これを3進法で書くと、

201 → 20 → 2 → 0

右端の数字が、1つずつなくなっていますね。

だから、元の「201」の各桁に対応する回数を足せば、操作全体の回数が求められるのです。

式でまとめると、最初の数が2以上なら、

操作の回数
=「最初の数−1」の3進法での桁数×3
−各桁の数字の合計

20なら、「201」は3桁で、数字の合計は2+0+1=3なので、

3×3−3=6回

となります。
最初から1の場合は、操作せずに終了するので0回です。

順番に数を追いかける問題の中に、3進法の仕組みが隠れている。
そう考えると、別の数でも試してみたくなりますね。

 

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