Xで、こんな記事を見かけました。

 

1辺が21cmと27cmの正三角形を重ね、重なった六角形の周りの長さを求める問題です。

そこで、元の問題をもとに、こんな改題を考えてみました。

問題

1辺の長さが27cmの青い正三角形と、21cmの赤い正三角形を、図のように上下反対の向きに、中心が一致するように重ねました。重なってできた六角形に色をつけています。六角形の向かい合う辺は、それぞれ平行です。

2つの正三角形を重ねてできた六角形

(1)この六角形の周りの長さは何cmですか。

(2)六角形の外側には、2種類の小さな三角形ができています。それぞれの1辺の長さは何cmですか。

(3)2つの正三角形の中心が一致しないように重ねた場合、重なってできる六角形の周りの長さは何cmですか。ただし、重なった部分は六角形で、向かい合う辺はそれぞれ平行になっています。

 

少し考えてから、解説を読んでみてください。

まず、外側の小さな三角形に注目

外側にはみ出している6つの小さな三角形は、すべて正三角形です。

例えば、青い三角形の上にはみ出した部分を見てください。

その底辺である赤い横線は、もとの青い正三角形の底辺と平行です。そのため、小さな三角形の角も3つとも60度になります。ほかの5つも、平行な辺の関係から同じことがいえます。

もとの2つの正三角形の大きさが違っていても、外側にできる小さな三角形は正三角形になるのです。

(1)六角形の周りの長さ

ここで、小さな正三角形を1つだけ取り出して考えます。

その底辺は、色をつけた六角形の1辺です。

正三角形なので、外にはみ出した2辺も、底辺と同じ長さになります。

例えば、底辺が5cmなら、外側の2辺の合計は、

5+5=10cm

となり、底辺の2倍です。

この関係は、6つの小さな正三角形すべてで成り立ちます。

6つの底辺を全部足すと、六角形をちょうど1周します。

外側の辺を全部足すと、その各底辺の長さを2回ずつ足すことになるので、六角形2周分の長さになります。

もとの2つの正三角形の辺は、この「六角形1周分」と「外側の2周分」に分けられます。

つまり、

もとの2つの正三角形の周りの長さの合計
=六角形の周りの長さの3倍

です。

もとの2つの正三角形の周りの長さを足すと、

21×3+27×3=144cm

したがって、

144÷3=48cm

答えは、48cmです。

計算をまとめると、21+27=48cmになるわけですね。

 

もっと簡単に考えたら、21+27=48cmと考えることもできます。

(2)2種類の小三角形の1辺

ここでは、「中心が一致している」という条件を使います。

中心がそろっているので、青い頂点側にある3つの小三角形は同じ大きさになります。赤い頂点側の3つも、同じ大きさです。

青い頂点側の小三角形の1辺を「青」、赤い頂点側の小三角形の1辺を「赤」と呼ぶことにします。

もとの青い正三角形の1辺を見ると、

青+赤+青=27cm

もとの赤い正三角形の1辺を見ると、

赤+青+赤=21cm

となっています。

この2つを比べると、青のほうが赤より、

27−21=6cm

長いことがわかります。

また、2つの式を足すと、「青+赤」が3組で48cmなので、

青+赤=48÷3=16cm

です。

合計が16cm、差が6cmの2つの長さですから、短い赤は、

(16−6)÷2=5cm

長い青は、

5+6=11cm

となります。

答えは、青い頂点側が1辺11cm、赤い頂点側が1辺5cmです。

六角形の辺も11cmと5cmが交互に並ぶので、

(11+5)×3=48cmと、(1)の答えを確かめられます。

 

(3)中心がずれていたら?

 

答えは、やはり48cmです。

中心をずらすと、外側の6つの小三角形の大きさは変わります。青い頂点側の3つが、すべて1辺11cmになるとは限りません。

それでも、向かい合う辺が平行なら、外側の小三角形は、それぞれ正三角形のままです。

つまり、

底辺1本に対して、同じ長さの外側の辺が2本ある

という関係は変わりません。

だから、(1)と同じように、

(21×3+27×3)÷3=48cm

と求められます。

なお、ずらしすぎて重なった部分が六角形でなくなった場合は、今回の考え方をそのまま使うことはできません。

 

「中心が一致する」という条件の役割

今回の3問では、同じ条件が、問いによって違う役割を持っています。

六角形の周りの長さを求める(1)と(3)では、中心が一致するという条件は必要ありません。

一方、外側の小三角形の1辺をそれぞれ11cm、5cmと求める(2)では、中心が一致するという条件が役立ちます。

図を見て計算するだけでなく、

「この条件は、何を求めるために必要なのかな?」

と考えてみると、問題の見え方が変わりますね。

これ実は、こくごのべんきょうにもつながります。

 

1つの問題から条件を少し変えて、次の問題を考えてみる。

こういう広げ方も、算数の楽しさだと思います。

 

 

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