今日の午後、私が昔所属していた銀行の担当者が来社しました。
1週間前ぐらいに、課長と一緒に来て融資金利のレベル感を話したばかりです。
その時に提案書を正式に紙でもらいたいと伝えていて、今日渡しに訪問したいと言われていました。
メールに添付して送ってくれればいいのにと思っていたのだが、
渡された提案書の金利レベルが1週間前のものと全然違う水準。
これは、メール添付ではすまされないはずだと一瞬でわかりました。
話を聞くと、社内で色々と検討した末の結果だとか。
昔と今ではもちろん違う部分はありますが、でも大きくは変わっていないので、
どういうことがあっての結果であるかは容易に想像がつきました。
前回の水準であれば、他と同じレベルだから検討できる水準でしたが
これだと全然違うので話は変わってくると伝えました。
担当としてはぜひいい金利を提示したいという気持ちです。
できないかもしれないけど、もう一度検討しますということになりました。
担当者としての気持ちはわかるし、事情も想像できるから無理しないで。
「そもそも、〇%ぐらい収益を取っているでしょう」
と聞いたら、ほぼニアリーだったので驚いていました。
今、4年目で法人渉外としては経験2年だそうです。
4年目の自分を考えると、若手から中堅と言われる世代でしたが、
この年になったからでしょうか、まだまだ若いなと感じました。
今回で会うのは3回目ですが、1on1で会うのは初めてです。
私がOBであることを知っていて、前回よりも悪い条件提示をしないといけない、それも1on1でということでかなり緊張して来ました、と言ってました。
仕事の方は、今までは言われるがままに仕事をしていた感じだったけど、最近は自分で考えて行動するようになってきて楽しくなってきたと言ってました。それに、以前は社長と仲良くできたらなんとかなるような取引先ばかりでしたが、最近は組織対組織で理屈が必要になってくる取引先も多くなってきたので勉強になります、って。
そんな彼に、
銀行のサイドの経験や知識の習得はもちろん必要だけど、事業会社の側でも必要とされる、法務、税務、会計に関する知識だとか、最近だとAIの知識だとかいろいろなことも勉強した方がいいよ。そうしないと、会話をしていても上滑りになってしまうから本当に必要としていることの話にまでたどり着けないんだよ。
どれだけ金利を確保しているかも経験から計算でイメージできて、それがほぼ当たっていたから本音の話になっていったでしょ。
大企業だといろいろな業務は歴史のもとに作り上げられ、分業制の中で仕事をしがちなんだよね。でも、中小企業とかだと日々業務を自分たちで作り上げていっているんだよ。そこにはいろいろな苦労があるのね。その苦労を少しでも分かち合えるように勉強や経験を積んでいけたら、営業のやり方にも幅が出てくるんじゃないのかなと思うよ。
少なくとも自分が銀行員の時にはこんなことは思えなかったけど、事業サイドを経験してあの当時こうしておけばよかったなと思うことはたくさんあるよ。
と話してあげました。