1月14日、関西の私立中学が統一入試日を迎えました。
大阪府下では、男子の最難関の大阪星光学院中学校の入試がありました。
灘や東大寺と違って、制服・制カバン・制靴の星光スタイルだそうです。
関東に住んでいると灘や東大寺学園の名前は知っていましたが、横浜に聖光学院中学校という漢字違いの学校があることから、この学校を知りました。
大阪星光学院中の入試は東大寺学園中や洛南高等学校附属中と同様に、国語・算数・理科・社会の4科目型、または国語・算数・理科の3科目型のどちらかを選ぶことができるそうです。
算数の問題は、例年大問5問の構成で問1は小問集合です。全体的に問題のレベルは典型問題中心の標準レベルですが、きちんと理解していないと60分で解ききるには厳しい問題がそろっています。そういう点では学習効果の高い問題ばかりだと思います。
2023年の算数の問題から円の面積の問題と虫食い算を紹介します。
虫食い算は4年生でも解けるレベルの問題です。
条件が少ないのでわかれば瞬殺、わからないとはまる問題です。
問1(2)12等分した円の面積
円を12等分した図形の斜線部分を求める問題です。
一度は見たことある典型問題の標準問題ですが、いろいろとエッセンスを詰めた問題設定になっているので紹介します。
このような問題をみたら考えることは
①円だからまずは中心を押さえる
②等積変形を駆使して面積をまとめる
ですが、この問題は円の中心を押さえますが、②ではないアプローチが必要です。
この問題のキーワードは12等分です。
このキーワードでピンと来るなら、方針はすぐに立つはずです。
まずは図1のように円の中心を押さえて、補助線を引いたら直角の等辺三角形が見えます。なので外側の部分の面積2つ分は(12^2π×1/4ー12^2×1/2)×2=72πー144
次に図2のように
30°の扇形と頂角150°の二等辺三角形にわけます。これが2つ分ですね。
頂角150°の二等辺三角形の面積は底辺12cm、高さ6cmとわかるので
12^2π×1/6×2+12×6×1/2×2=24π+72
2つを合計すると
72πー144+24π+72=96πー72=229.44cm2となりました。
問1(3)虫食い算
難関校にしてはめずらしい虫食い算です。
これなら小学校4,5年生でもチャレンジできますね。
どこから着目したらいいんだろう?
条件としてある数字は9と3と1ですね。
この条件からAは1~9のうち1か3か7か9のどれかにまず絞れることが見えるけどその理由はわかりますか?
Aをかけた時に1の位が3か9になるのだから、偶数と5の倍数にならないから必然的に1か3か7か9しかないです。
それと掛け算をして2桁の数になるからAが9や3や1だと×なので、Aは7の可能性が高い。
(もう1つにしぼられた)
そこでAに7を入れて、わかるところをどんどん埋めていくと以下のように全部埋まってしまいました。
なのでAが7,Bが12538です。
この問題は、9と3の条件からAが7と絞り込めるかがポイントでした。
それができたら瞬殺問題でした。
虫食い算は論理の勉強にとてもいい題材です。
まずどこに注目しないと活路を見いだせないかを考えるいい練習になります。
東京出版の「中学への算数」に毎月表紙に数の問題が掲載されています。
毎月と取り組むことをおすすめします。
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