年が明けいよいよ2020年がスタートしました。

3年かけて勉強してきたこともひとつの区切りとして目指してきた受験の年を迎えました。

10日後には1月受験がスタートです。

 

この正月特訓では早稲アカの新しいロゴのハチマキを巻いて授業を受けているそうです。

初日の先生ハチマキの由来と正しい巻き方をレクチャーしていただいたそうです。

汗が目に入らないようにハチマキで汗が滴り落ちるのを防ぐために額に巻いて前髪ハチマキの上にかけるとか。

 

そのお手本を見せていただいた先生、ボウズなんです。

前髪が分からん!

とブーイング👎。

毎年のネタですね😋

 

初日の社会8時間、うち40分のテスト4本はかなりつかれたみたい。昨日は算数8時間の日でした。両日とも丸一日同じ先生です。

昔、仕事で丸一日8時間の講師をしていたことありますが、終わる頃には声が出なくて。先生も大変だろうなあ。

 

ところで中学受験で扱われる国語の題材は高校受験レベル?と思われるぐらい難しい題材を扱っている場合が多々あります。

 

どうして理解しづらいのか?

語彙の問題はもちろんありますが、物語にしろ説明文にしろ抽象度の高さにある気がします。

ある物や言葉、背景が何かを象徴していて、その象徴しているものが何かを考えなければならないから。

もし抽象的なことがイメージできなければまず具体化してみる。

つまり「抽象化⇔具体化」の往復が出来るかどうかを問われているような気がします。

 

「具体化と抽象化のあいだに」何があるのでしょうか?

 

 

【問題】

nが1~10までの整数をとるとき、

(2^n)/ n > n をみたすnはいくつありますか?

2^n とは2×2×・・・×2で2をn回かけたものを表します。

 

抽象的な文字nが登場しています。

もうこれだけで抽象度は半端なく高いハードルです。

 

ただこれはnが1~10までの数字を取った時に、抽象的な表現:(2^n)/n > n をみたすかどうか実験すれば、答えはおのずと出てきます。

実験とは具体化のための手段。

すると1,5,6,7,8,9,10の7つが正解と導き出せます。

 

実験をして気づくことはnが2~4では成立せず、5≦nの場合は全て成立しそうです。

 

成立しそうであって、成立しているとはまだ言えていません。

これは法則が見えてきたけど抽象化が完成していないということ。

算数ならば

1.実験による具体化⇒2.法則の発見

これを学ぶことが算数の目的の一つかもしれません。

これが数学になるともう一歩進んで

1.実験による具体化⇒2.法則の発見⇒3.抽象化(証明)

が求められます。

 

つまりこの問題では5≦nの場合も全て成立することが言える(証明できたら)と抽象化の完成です。

自然数nということなので、演繹法、背理法、数学的帰納法という論証方法の中から数学的帰納法を使ってみます。

 

2^n/n > n より 2^n > n^2 ・・・①

実験によりこの式はn=1で成立、n=2,3,4では成立しない。

5≦nで常に①が成立することを数学的帰納法を使って証明する。

n=5の時は2^5 > 5^2より成立。

 

n=k (≧5)のとき①が成立すると仮定したら 2^k > k^2が言える。・・・②

n=k+1を考えた時に 2^(k+1) > (k+1)^2が言えればよい。

つまり2・2^k > (k+1)^2 が言えればよい。

 

②より2^(k+1) = 2・2^k > 2・k^2・・・③ 

2・k^2 と(k+1)^2を比較して 2・k^2を仲介役として最終的に2^(k+1)と(k+1)^2の大小関係を比較するため)

2・k^2 - (k+1)^2 = (k-2)^2-2>0 (k≧5)

よって2・k^2 > (k+1)^2

③より 2^(k+1)2・k^2 > (k+1)^2 となるので n=k+1の時も成立する。。

 

これでやっと3.抽象化までたどりつけました。

 

実はこの問題、京大1979年の入試問題を私がアレンジしたものです。

【問題】(京大1979年)

(2^n)/n > n を満たす自然数nの範囲を求めなさい。

 

ちなみに上記では具体化、抽象化のアプローチで考えましたが

①の2^n > n^2 から自然対数をとってから微分し、グラフ化することで不等式の比較という微積分でよく使ったアプローチも可能です。

このグラフ化への発想は問題文や式から線分図、面積図へ落とし込んでいくプロセスと全く同じ思考です。

 

というわけで、1月の前受受験は地理的な条件から現実的には通うことは想定していないけど、本番の受験の前に受験そのものを経験するための手段です。

これも「受験」という小学生にとっては初めてでなかなか実感しづらい抽象的な概念を、具体化に落とし込むためのプロセスとも言えます。

1つ1つ実際に入学試験として受けることで子供たちは受験というものを現実のこととして実感し、気持ちを高めていくのでしょうね。