手話で学ぶ救命講習 聴覚障害者向けに実施/朝日新聞デジタル医療サイト 朝日新聞アピタル 記事・2024年1月31日

 

 聴覚障害がある人を対象にした救命講習が28日、大阪府大東市立歴史とスポーツふれあいセンター(同市野崎3丁目)であった。救急救命士らの指導を手話通訳者が説明し、心臓マッサージのやり方やAEDの使い方を学んだ。

 「手話で学ぶ救命講習」と題し、多くの人に救命講習を受けてほしいと、センターと大東四條畷消防本部が企画。市が手話通訳者を手配して実現させ、市内から12人が参加した。聴覚障害がある人だけを対象にした講習は珍しいという。

 講習は、手話付きの動画を見た後、班ごとに分かれて実践。手話通訳者と救急救命士が各班に1人ずつ配置され、要救助者を見つけた時の対応などを身ぶり手ぶりで確認した。メールやファクスを使った119番通報の方法も紹介された。

 参加した池宮城弘さん(65)は、幼い頃の高熱が原因で耳が聞こえなくなった。「能登半島地震のような災害が、大阪でもいつ起こるかわからない。前もって知っていることがどれだけ大事か。本当に勉強になった。もっとこういう講座が広がってほしい」と話す。池宮城さんによると、聴覚障害がある人が一般の救命講習に参加したいと思っても、「手話通訳者を用意できない」として断られることが多いという。

 講師を務めた同消防本部警防課の片山好司さん(49)は「非常に真剣に受けていただき、必要性も強く感じた」と振り返った。

朝日新聞デジタル医療サイト 朝日新聞アピタル 記事・2024年1月31日 

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