進化論と創造論に興味があります。学校で習うのは進化論ですから、日本で暮らしている多くの人にとっては進化論が当たり前、それ以外なにがあるの?という感じだと思います。

 創造論は、キリスト教、イスラム教、ユダヤ教の一神教による考え方で、この世のあらゆるものは創造主=神によって創られた、というものです。人類の半分以上が一神教に属していますから、創造論を信じている人もたくさんいることも理解しなければなりません。

 

 進化論は、あくまで理論のひとつであって、正しいことが実証されていない事実があります。サルから人間になった瞬間を見た人はいないですし、実験したらサルが人間になった、という結果も、当然ですがないのです。

 優秀な方々がたくさんの研究をしているわけですが、『証拠』がないのであれば、「…かもしれない」という仮定のひとつだといえます。

 

 さまざまな生物の細胞の成分や、DNAの配列、役割も解明されているにもかかわらず、新しい生物を創りだすことができない、という話はおもしろいと思います。生物のもとになる材料があり、作り方もわかっているのに、人工的に新しい生物を創ることはできないのです。

 人間は、動物にも植物にも手を加え、自分たちの都合がいいように改良して、新しい品種は生み出すことができました。しかし、まったく新しい生物を創ったことはないのです。

 

 新しい生物とは、ゼロからイチにする作業です。このゼロからイチを創る方法が確立されないかぎり、創造論がまちがっていると断定することはできないと思います。

 人間の考えることは、人間の脳ミソの情報処理能力分しかないわけで、処理しきれない事象も現実にあるのです。人間にとってわからない、理解できないことがあっても、それはそれでいいと思うのです。

 「われわれ人間には理解できない、人間よりももっと大きな存在があって、その存在のおかげで生かされている」と考えると、謙虚さがあっていいと思います。

 

 地球は陸地と海洋の割合が3対7で、海のほうが圧倒的に多いことになります。生物の数も、陸地では150万種ですが、海には1000万種以上いるといわれていて、そのすべてが把握しきれていない現状もあります。人間が見ている世界は表面上のことだけであって、それよりも大きな世界がじつはあるのです。

 海底のいちばん深いところは、一万メートルを超えるそうです。陸地のいちばん高いところはエベレストで、8848メートルです。

 海はエベレストをすっぽりと覆えるほどの体積があるのです。そこから想像すると、ノアの箱舟の話にある洪水も、ほんとうに世界を覆ってしまうほどだったとしても、不思議ではないといえそうです。