「絶対に受けてはいけない10のはり治療」
https://forbesjapan.com/articles/detail/15420/1/1/1
1～5に関してはすでにお話ししています。ブログの最後に記載してあるのでそちらをご覧ください。
今日は6についてお話しますね。引用は「」でくくってあります。
「高ビリルビン血症に対するはり治療。高ビリルビン血症に対するはり治療を支持する証拠は存在しない」
別名、新生児黄疸というこの症状ですが、その名の通り、新生児に多いです。
ビリルビンは古い血液を処理した時にできる黄色い成分で、肝臓を通ってからウンチやおしっこに混ざって体外に排出されます。
しかし、生まれたての赤ちゃんは肝臓をはじめとする臓器が未発達な状態で、うまく体外へビリルビンを排泄できません。
ビリルビンが排出されないと、白目が黄色く見えるなど、体表にも症状が現れます。
血液中のビリルビン濃度が高くなりすぎると脳に影響も出てきます。しっかり血液検査で確認しておきましょう。
注意したい特徴としては、便が白い、発熱、元気がないというものが挙げられます。
このような症状がある場合は一度お医者さんに相談しましょう。
さて、高ビリルビン血症を鍼で治せるかというと、私はお勧めしません。
なぜなら、赤ちゃんには意思疎通ができません。
そして、赤ちゃんはバイタルサイン（脈拍、体温、呼吸など）が大人よりも個人差が大きいのです。
そのため、頼れるものは大きくわけて２つ。
赤ちゃんの表面に出るサインと、血液検査の数値になってきます。
鍼灸院では、血液検査はできません。
病院では、ビリルビンを体外へ排出させやすくする治療や、薬物投与による治療、血液交換などを行なっています。
いずれも鍼よりダイレクトに効果があります。
しかしなぜ、高ビリルビン血症に鍼治療を持ち出した話が出てきたのか。
高ビリルビン血症は赤ちゃんの臓器が成長していくにつれ、自然に治ることも多く、無害で終わることもあるものです。
私の予想ですが、鍼をしなくても自然に治る赤ちゃんに鍼をして、あたかも鍼が効いたように見せたのではないかと思います。
悲しいことに、こういった鍼の効果をねつ造するような話があるのが現実です。
しかし、疳の虫、夜泣き、夜尿症、重症でない喘息やアトピー、小学生くらいからの視力低下などの症状であれば効果が期待できることもあります。
風邪をひきにくくなったという赤ちゃんもいます。
ただし、元気がない場合や、食欲がない場合には、何かしらの疾患があるかもしれないので、まずはお医者さんに相談することをお勧めします。
併せて、極端な情緒不安定な状態がある場合は自閉症や、鍼灸のみに頼らないほうがいいレベルの小児神経症の可能性があります。これも専門家であるお医者さんと相談しながら治療していきましょう。
また、赤ちゃんは非常にデリケートであり、体も発展途上な状態です。
鍼治療に苦痛、疲労、ストレスを感じているのでは？という疑問もあります。
たとえ刺さない鍼であったとしても、非常に過敏に反応が出ることがあります。
絶対に信頼できる治療家にお願いしてくださいね。
※以下バックナンバー※
上の記事の1と2についてはこちらでお話ししました。
https://ameblo.jp/daifukudoo/entry-12298675891.html
3に関してはこちら
https://ameblo.jp/daifukudoo/entry-12299717191.html
4に関してはこちら
https://ameblo.jp/daifukudoo/entry-12300773181.html
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