2025年から住宅の断熱性能の基準が、現行の省エネ基準『断熱等級4』以上が義務化へ
2030年には『断熱等級5』(ZEH基準)以上と、住宅で使用する冷暖房などのエネルギーを減らす方針が示された
大手ハウスメーカーですら、最近まで『断熱等級4』と最低限の基準で、高断熱と言えない不快な住宅を建てていた
20~30年の間、北海道はじめとする東北などの寒冷地では、『断熱等級4』を標準にしている工務店はローコスト住宅のようなイメージ
国も重い腰を上げて、『断熱等級5』へ向けて住宅の省エネ化を推進している
現状、『断熱等級5』は標準でクリアしているのだけれども、2年前の法改正で『基礎断熱』に関わる計算方法が変わり、『断熱等級6』から『断熱等級5』へ落とされた感じがあった
現行の標準でも旧計算法で申請すれば『断熱等級6』を取得できるが、2025年の法改正で旧計算法が無効になる可能性もあるので、標準仕様を変えて『断熱等級6』を取得を検討している
私の好きな言葉『費用対効果』
例えば、断熱材の厚さは変えず(施工費はそのまま)、断熱材の性能を向上する方法
当社は屋根断熱に①高性能グラスウール16㎏を厚さ180㎜で垂木間に充填している
これを②高性能グラスウール20㎏に上げ、厚さ89㎜を二重にする
①の場合、2,000円/㎡程度で熱抵抗値約4.736㎡・K/Wで、②は3,000円/㎡程度で熱抵抗値約5.085㎡・K/Wと、②は①の107.3%となる
問題は、20坪の屋根面積があったとすると、約66.25㎡×1,000円=66,250円(税抜)のコストアップ
これを良しとするか、それとも別な手段も考えてみた
③高性能グラスウール16㎏を厚さ105㎜を二重にする方法で、垂木厚も210㎜にする必要があるが、2,300円/㎡程度で熱抵抗値約5.526㎡・K/Wと③は①の116.6%となる
20坪の屋根面積があったとして、約66.25㎡×300円で19,875円(税抜)と垂木が30,000円ほどで約50,000円のコストアップで②より③の方が相対的に費用対効果が生まれる
このように微々たるものですが、屋根だけではなく壁や基礎、サッシなどの性能を上げ『断熱等級』の向上を計画している
またお客様の中では『数字』に強いこだわりを持っている方もいるようで、『断熱等級7』を目指す場合も対応していく考えです
ただし、我らが能代山本地域(旧二ツ井町・藤里町除く)は4地域
『断熱等級7』が費用対効果が大きくあると思っていませんので、スペック重視の方だけおすすめします