建築費値上がりで『中古住宅』へ興味を持つ方が増えたと思います![]()
そこで、工務店目線での注意すべき点のおさらい
これはやめたほうがいい『中古住宅』
① 昭和56年6月(1981年)以前の確認申請を行った物件
理由:耐震基準が大幅に向上された建物か否か
築45年以上の建物は、大地震で損壊の恐れがあるため評価が低い
② 複雑な形状、必要以上に大きな建物
理由:屋根の葺き替えや外壁の更新に、メンテナンス費用が大きくかさむ
勾配のきつい屋根、入母屋屋根、凸凹の多い外観などは、単純な形状の建物より大幅に建築資材を利用していますので、おのずとメンテナンスの維持費がかさむ
③ 自動車の保持数との環境が悪い環境
理由:駐車場がない、前面道路が狭いなどの近隣環境
自動車一人一台と仮定すれば、3~4台の駐車スペースは必要だけど、足りないというだけで別に駐車料金が必要になったりする。また前面道路が狭い4mだとすると、駐車しにくかったり、除雪に苦労したりする可能性が高い
④ 建物の断熱性能の悪い物件
理由:築年数である程度、使われている建設資材が変化しているため、更新する必要性が変わる
例えば、築40年だと『アルミサッシ』を利用している場合が多く、断熱性能が低いため光熱費がかさむ可能性が高い
アルミサッシでも二重サッシやペアガラスが最低限施された物件が望ましい
⑤ 屋根の状態の悪い物件
理由:使われている屋根材がガルバリウム鋼板かステンレス鋼板なら良しだが、他なら…
一般的に築40年であれば、ほぼ亜鉛のトタン葺き、銅板葺き、瓦、スレートが多い
これらの板金屋根に関しては、葺き替え時期にあたり、瓦やスレートに関しては地震やアスベストのリスクが付いて回るので、できれば維持しやすいガルバリウムやステンレスの板金屋根がおすすめ
⑤ 上水道と下水道が使われていない物件
理由:水道水が井戸水であったり、排水が浄化槽であったりの物件
水洗トイレであるかないかは雲泥の差
市街地でも汲取り式のトイレで、見た目の分かりづらい簡易水洗トイレの場合も注意
下水道につなげる工事を必要となれば、安い中古住宅を求めた価値がない
上水道が井戸水であれば、水道料金は負担がないけれど、水質による給湯器の老朽化が早いので一概に喜べない
⑥ 浴室がタイル貼り
理由:90%の確率でシロアリ被害があると言って過言じゃない
タイル貼りの浴室で数十年経過すると、その間に必ずと言っていいほど地震や強風で建物が揺れ、タイルにすき間が生じます。このすき間から水が壁などに流れ込み、白蟻の原因を作ります![]()
⑦ 給湯がプロパンガス
理由:プロパンガスは電気、ガス、灯油の中で一番高いエネルギー
たとえ新しい給湯器が備え付けられてあっても、プロパンガスが熱源であれば×お金の無駄です
⑧ 庭に草木がある物件
理由:立派な和風の坪のあるのはいいが、管理ができるか?
ペットと庭木は余裕のある家庭が行うもので、中古住宅を求めるのであれば、庭は不要ということ![]()
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探せば、いろいろと出てくるので切りがないですが、ある程度妥協は必要ということ…
ただ、安いはずの中古住宅を買って、リフォームやメンテナンスやランニングコストをかけ、住宅ローンを背負う長い年月で新築住宅と変わらない金額を支払うのであれば、ローンが終わる頃に残された住宅が、築35年か築65年かという違いになる
工務店という職業柄、中古住宅を買うということがほとんどないけど、あるとしたら条件のいい物件が格安で買えること、賃貸など利用価値があることでなければ、タダでも貰いません…
なぜなら解体費用が高額だから![]()
新築住宅にこだわる理由は、経費を抑え小さく建てて資産価値を求めるからです![]()










