台千四十四話 | 台所放浪記

台所放浪記

料理とか随想とか

暑さと季節感と勢いで、ホームにしているスーパーで西瓜を

購入してみました。1/12カットで298円。

[持てあます 西瓜ひとつや ひとり者](永井荷風)というの

は、独り暮らしをしていた荷風の許に、友人から西瓜丸ごと1個

が小包で届けられた際に詠んだ句だそうですが、いや~、1/12

でもたいがいですよと。これを例の三角っぽい形に切って、食後

に食べるとして、4回ぐらいはかかるかなあ。傷まないうちに

西瓜デザート連発で消費します。1/8カットとか1/4カットとか

は、想像するだに恐ろしいであります。

 

西瓜の栄養についてネットで調べてみたら、ビタミンやミネラル

、食物繊維を豊富に含んだ健康と美容によい果物だそうで、同じ

ウリ科の胡瓜が、栄養面ではあまりよく言われないのとは対照的

ですね。昔は西瓜は下賤な食物とされていたらしくて、荷風の

家では食べさせてもらえなかったと書いてありました。他には

【好色一代男】の主人公・世之介が、馴染みの花魁に敢えて

西瓜を差し入れして、それを食べた花魁が思わずお国訛りで

「美味いなぁ」と言ったという話を読んだ覚えがあります。

 

西瓜に塩は付きもので自分もそうして食べますが、外国の人には

理解しづらい食べ方なのだそうです。自分が知っているこういう

食べ方で一番変なのは、生のトマトにウスターソースと砂糖と

いうもので、何かの動画でソースの製造元の人がやっていて、

取材していた外国人のレポーターの人が「え~?」と言っていた

んですけど、食べてみたら美味しいと言っていました。これは

まだ試した事がないので、ドレッシングやお浸し、塩+ごま油等

、トマトの食べ方に飽きたらやってみようと思います。