台九百十五話 | 台所放浪記

台所放浪記

料理とか随想とか

今回は怪談の紹介記事です。画像は中国の【聊斎志異】という

小説集に収録されている[画皮]という話の挿絵で、

鬼が人間の女に化けて妾となって、旦那さんを食い殺すという

あらすじで、心臓を食われて殺害された人の正妻さんが、導師を

頼って鬼を退治してもらい、最終的には旦那さんの蘇生にも

成功してハッピーエンドというお話です。物語に登場する鬼

(漢文では羅刹)の化け方というのがものすごくて、人間の女の

人の皮をすぽっと被って、それに成りすますという現実味の無さ

がこの物語を面白くしていると思います。中の人ならぬ中の

羅刹。分かりづらいですが、挿絵の右の方に描かれているのが鬼

で、人の皮に何やら描き込んでいる最中です。メンテナンス中。

 

【聊斎志異】の作者は清の蒲松齢(1640-1715)で、神仙や幽霊

、妖狐等を扱った怪異譚が大好評となって、後世に莫大な影響を

与えました。ttps://ja.wikipedia.org/wiki/聊斎志異

Wikiを見て調べていたら、【聊斎志異】が発表されてから

約80年後に書かれた【子不語】という怪談集についても触れて

あって、台所はこの怪談集を【中国怪奇小説集】(岡本綺堂)で

読んで知っていたんですけど、作者がなんと袁枚(1716-1798)

でした。現代の中華料理にも影響を及ぼしている【随園食単】と

いう食味評論、レシピ本の著者で、これにはびっくり。

何でも調べてみるものですね。

 

話はやや逸れますが、台所が考えた架空の団体名の第一弾が

[Remained Karma]で、意味は残業なんですけど、[画皮]

の物語から構想を得て第二弾を思いつきました。

[Human Skin Collector]で、カワハギ…、とここまで書いた

ところで、これを読んでいるブログ主さんの表情が曇ったのを

察して、トンズラしまーす。また次回!