Dropboxを理解する上で最初に説明するのはDropboxのファイルのバックアップ機能である。Dropboxにはその他にも色々便利な機能があるのだが、まずはファイルやフォルダーのバックアップ機能を理解することが大事である。
前回説明したようにDropboxのアプリケーションをインストールすると自分のパソコン側とDropbox社のサーバーにDropboxというDropbox専用のフォルダーが作成される。
このDropboxのフォルダーにファイルやフォルダーを入れると、それらが自動的にDropbox社のサーバーの中のフォルダーに転送される。
ここでもう少し具体的に説明する。以下の説明ではDropbox社側のサーバーが具体的にどうなっていて、どういう処理をしているかは、このように考えておけばわかりやすいというだけで、実際には異なっているかも知れない。あくまでも説明の都合上わかりやすく説明するためのものである。

上の図のように自分のパソコンのDropboxのフォルダーにFile1、File2、File3と3つのファイルを入れる。
そうするとDropboxのアプリケーションソフトはそれを見つけて、それら3つのファイルをインターネットを経由してDropbox社のサーバーに送りつける。
Dropbox社のサーバーは送られてきた3つのファイルを送ってきた人専用のDropboxフォルダーに入れるのだ。
送ってきた人を認識するのは、Dropboxのインストール時に入力した(設定した)メールアドレス(これがIDになっている)とパスワードを使用して行われる。
逆にDropboxのフォルダー内のファイルを削除したら、DropboxのアプリケーションソフトはそれをDropbox社のサーバーに通知する。それにより、Dropbox社のサーバーからも当該ファイルが削除される。
Dropboxのフォルダー内のファイルをWordやPaintshopなどアプリケーションソフトを使用して更新した場合には、その更新したファイルがインターネットを経由してDropbox社のサーバーに送られ、Dropbox社のサーバーにある当該ファイルも更新される。
以上のように、パソコンの中に作られたDropboxのフォルダー内にあるファイルやフォルダーはいつでもDropbox社のサーバーに置かれている自分専用のフォルダーと同じ物(コピー)が保存されている状態が保持される。
ただし、パソコンがインターネットに接続されていない時には、上で説明したような動作(ファイルやフォルダーの同期)ができないので、一時的にパソコンのDropboxの中にある内容とDropbox社のサーバーに保存されている内容が異なることが発生する。
これはパソコンがインターネットに再び接続された時に、Dropboxのアプリケーションソフトが処理を開始して、インターネットに接続していない時に行われたDropbox内のファイルの追加、削除、更新は、Dropbox社のサーバーに通知され、ファイルの追加、削除、更新が行われて、内容が異なっていた状態が解消される。