最近B-CASカードの不正改造などの話がインターネット上では賑やかだ。

そもそもB-CASカードというのは何かというのは、以下の所に詳しい。

テレビの放送で、B-CASカードというのは、そのカードがないとある番組を見えなくしてしまうというものなのだ。この仕組を使用して有料放送などが視聴者に課金できるようにしている。

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B-CAS社のサイトの説明を引用すると、
『コンディショナルアクセスシステムは、日本語では「限定受信システム」と言います。
「限定受信システム」とは、有料放送のように、契約した人だけが放送を受信できるようにするシステムです。NHK-BSの受信確認メッセージも、その機能の一部を使って運用されています。』
ということになる。

このB-CASカードが不正に改造されるとどうなるかというと、有料放送がただで見えてしまう、つまり、有料放送が有料放送でなくなってしまうのだ。

実際にB-CASカードを不正に改造するというだけではなく、ソフトだけでそれに対応するsoftcasという名前のソフトウエアも出回り始めた。パソコンにそのソフトをインストールし、TVチューナーのオプション基板を挿入するだけで、有料放送が無料で見ることが出来るらしい。

もともとB-CASの暗号というのは破られるべくして破られるようになっていると私は考えている。

暗号というのは、戦争で考えるとお城に例えられる。B-CASは常に防御するだけで、敵を倒す攻撃の手というのを持っていないお城なのだ。敵はあの手この手を使って攻めてくる。当然、死屍累々、あるいは退散なのだが、そのうちにお城の塀をぶち壊してくるものが現れる。

どの暗号でもそうなのだが、正当にお城を攻めてくるばかりではない。もっと不まじめにお城の中の兵隊と手を組む物が現れてくる。女スパイを使って色ごとで攻めてくるなどというのはこのたぐいだ。

今回のB-CAS不正改造騒動は上にあげたような手を使って、破られてしまったということである。

有料放送をこの手の不正から守るにはもっといい手はないのか、いろいろ考えてみたことがあるのだが、これは大変難しい。内部から情報を流す輩がいるというのを防ぐというところまで考えると、更に難しくなってしまう。防御にはお金はたくさんかけられないのだ。

B-CAS社がどういう対応を取っていくのか興味深い。