大阪阿倍野区
台所(daidocoro)
カウンセラー
あさだ のりこ です
「ここに居てもいい」と感じたからです。
ずっと昼夜逆転して
部屋にこもっていて
なかなか家族と顔を合わせなかった息子が、
ふと、リビングのソファーに座ったんです。
たったそれだけのことなのに、
私にとっては涙が出るほど、
うれしいできごとでした。
なぜ彼は、その時、
部屋を出ようと思ったのでしょうか。
引きこもっていた頃の息子は、
自分の存在を肯定的に思えていませんでした。
「家族に迷惑をかけている」
「自分なんて、この家に必要ない」
「じゃまものだと思われている」
そんな思い込みが、彼の心を締めつけていました。
私がアドラー心理学を学び始めてから、
私自身の関わり方が少しずつ変わっていきました。
以前は
「どうしたら彼を変えられるのか?」
「このままで大丈夫なの?」
と焦って不安になっていたけれど、
今はこう伝えるようにしています。
「あなたは、私の大切な子どもだよ」
「私は、あなたが大好き」
「私は私の人生を楽しんでいるよ」
「あなたはあなたのままでいい」
息子の中に
“勇気”が少しずつたまっていったのだと思います。
そしてある日、彼は自分から
リビングのソファーに座った——
それが、彼の「一歩」でした。
人は誰でも、
「誰かの役に立ちたい」
「必要とされたい」
そう感じることで、
心が少しずつ動き出します。
「僕が僕のままで、ここにいてもいい」
そう思えたとき、
息子の心は動きはじめたのです。
パンをこねる時間のように、
親子の関係も焦らず、
ゆっくりと温めていけたらいい。
今日も、
あなたとあなたの大切な人の心に、
やさしい時間が流れますように。
そして、最後まで読んでくださって
ありがとうございました。
大阪阿倍野区 台所(daidocoro)
カウンセラー/パン教室講師
あさだ のりこ
プロフィール
1993年 神戸女子大学 家政学部在学中パンに出会い、パンについて研究
研究はアレルギーの子どものためのパン作り
おいしいパンを作るために
旧エコール・キュリネール大阪あべの辻製パン技術専門カレッジ入学
約2年間大手製パンメーカー タカキベーカリーで勤務(販売・製造)
辻製菓専門学校で26年間勤務(学生支援・就職支援・製パン理論・製造指導)
勤務期間中 ドイツ カフェ・コッハスにて6か月 研修
2024年~ 辻調理師専門学校退職 契約社員として通信教育業務に従事
月1回パン教室開催
子どもの不登校、発達凸凹をきっかけに、心理学を学び
心理カウンセラーとして活動中
