千夏さん(仮称)が「君」から「彼女」になった3ヵ月のストーリーです。

 

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(前日のストーリーのおさらい):翔太さんに自分の思いの一端を伝えた千夏さん。

再度会う約束をしたのだが…

 

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翔太さんは千夏さんのあまりにも強い言葉にたじろぎました。

 

「今日はどうしたの?いつもと違うな。」

 

「ちゃんと伝えたいことなので、会った時に話します。」

 

そういって会う約束をして電話を切りました。

 

 

それから1週間後。翔太さんと約束の日がきました。

 

「今日はありがとうございます。」

 

千夏さんは、不思議と緊張する様子もなく、飄々として

翔太さんと会話を始めました。

 

2人は、ここ数日のお互いの出来事を話しました。

翔太さんは始めは少し落ち込んでいる様子でしたが、

千夏さんと話をしているうちに、穏やかな表情に変わっていきました。

 

「千夏さんと一緒にいると気持ちがスッと楽になるね。」

 

そういって、千夏さんの顔をのぞき込むと、

 

「最近、よく癒やし系って言われるようになりました。

翔太さんは誰にでも優しい言葉を言っているんでしょ?」

 

「え?そんなことないよ。なんでそう思うの?」

 

「だって、この前翔太さんの同期の先輩のところに

いった時、翔太さんは誰にでも優しいって言っていたし…」

 

「そんなこと言っていたの?オレは、本当に思った時にしか

言わないよ。」

 

そういって、翔太さんはグラスに入っていたビールを

一気に飲み干しました。

 

それから少しの間は重たい空気になってしまいました。

 

「そろそろ出ようか。」

 

千夏さんは、自分を責めてしました。

(翔太さんの気分を悪くさせちゃったな…)

 

翔太さんは、振り向くこともなく、まっすぐ駅のほうへ

歩き出してしまいました。

 

千夏さんは、その後ろをついていくだけで精一杯でした。

(伝えたいけど…今日はムリかな…何やっているんだ、私…)

 

すると千夏さんは横断歩道の段差につまずき、

転びそうになって、思わず翔太の腕をつかんでしまいました。

 

「大丈夫?ケガはない?」

 

「は、はい。すみません。ありがとうございました。」

 

そう千夏さんは翔太さんから離れようとした時、

 

「おっちょこちょいだな。」

と笑ってくれました。

そして…

 

「ところで、今日話したいことって何だったの?」

 

と聞かれた千夏さん。

 

頭の中では、理想の伝え方を何度もシミュレーションして

いたのに、全く想定していない状況だったのですが、

翔太さんの腕をつかんだまま、思わず…

 

「私、翔太さんのことが好きです。」

 

 

つづく…