千夏さん(仮称)が「君」から「彼女」になった3ヵ月のストーリーです。
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(前日のストーリーのおさらい):翔太さんへの告白を大失敗した千夏さん…
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次の日、千夏さんは目を真っ赤に腫らしながら出社しました。
普段はコンタクトなのですが、今日はさすがに入れられず、
普段とは違うメガネ姿に皆からは「どうしたの?」と
たくさん聞かれてしまいました。
千夏さんは目の調子が悪くって…と言い訳をしていましたが、
それは誰にでもバレるくらいわかりやすい嘘でした。
その日の午後、会議に出席をしていた千夏さん。
そこに翔太さんも現れました。
千夏さんは気まずさといたたまれない思いで会議室の
隅の方で、ほとんど顔を上げることなく話を聞いていました。
(翔太さんには会いたくなかった…)
会議が終わり、千夏さんは誰よりも先に部屋を出ようとしたその時、
「千夏さん、ちょっと残って」
と翔太さんに呼び止められました。
千夏さんは、その呼びかけに無視することもできず、
翔太さんが近寄ってくることを待つしかありませんでした。
そこで翔太さんから、
「今夜、時間を作ってほしい」
その一言だけを言い渡されました。
(ど、どうしよう…)
千夏さんは黙ってうなづくだけでした。
その日の仕事終わり。千夏さんは翔太さんと約束をしたものの、
自分の気持ちが整理しきれていないことを理由に
先に帰ってしまおうと考え、足早に会社を離れようとした時、
「千夏さん、ちょっと待って」
と翔太さんがかけよってきました。
「何も、避けることはないだろう…」
翔太さんは少し悲しげな表情で千夏さんに話しかけてきました。
千夏さんは、何も言葉が出ず、ただただうつむくだけでした。
すると翔太さんから、
「この前はいきなりでびっくりしたよ。しかも急に走っていちゃって…
探しに追いかけていったんだけど、みつからなかった…」
(え?今なんて?追いかけてきてくれた?)
千夏さんは、状況を理解することができず、
翔太さんが発した言葉もうまく飲み込めないでいました。
「悪いのは私です。ほんとごめんなさい。この前言ったこと、
忘れてください。」
千夏さんは絞り出すように震える声で伝えました。
「忘れる?なんで?オレは嬉しかったよ。」
(え?嬉しい?どうして?)
「たしかに唐突だっからびっくりしたけどさ」
「ほんとごめんなさい」
「そう何度も謝らないで」
そう言って翔太さんは優しく私を見てくれました。
(私は…私は…)
つづく…
