いつも仕事に出かける前にTV朝日の「徹子の部屋」を観る。

 

今日のゲストは、渡辺謙さんのご長男の渡辺大さん。お父さん似のイケメンの青年である。

引き込まれた話があった。

俳優の大先輩の津川雅彦さんが、お手紙で大さんに助言してくださった言葉。

「君は不幸な人間だ。いろんなやっかみもあり苦労もするだろう。ただ、不幸が君を強くする。父君の謙さんは

大病を経験して世界の大俳優になった」と。この言葉が強く自分に刺さりましたと大さんは話していた。

 

その話を聞きながら、私は25、6年前の事を思い出した。

息子二人。長男は生真面目、二男は和ましキャラ。

その二男が小五の時に、突然難病に。

初めて聞く病名、治療法もまだ確立されていなかった。入院した大学病院でも、同じ病名の方は大人が一人いるのみ。

不安と緊張の入院生活。毎日の病院通い。

一回目は6か月、二回目は4か月の入院。退院しても通院は5年続いた。

しかし病状は進む一方で、結局外科手術となり中学3年生の一年間を病院の付属の中学校に通いながら治療生活を送った。

その後は高校、大学を無事に卒業したが、求職中に合併症を発症。

自分を失う位の痛みに襲われながら、結局また外科手術。

この合併症が非常に難しい手術で、ネットでいくつもの病院を探して、ここと思う病院にメールで相談をした。

症例がいくつもあるとのことで、隣の県のその病院に入院、手術。退院後の通院。

通院は何年か続いた。

今も何か月に一回は通院しているが、正社員としての仕事をこなせるように体力は回復した。

 

息子の難病の発症をずっと心の中で申し訳ないと思っていた。

 

しかし二男の病気の間、私の記憶の中に長男が登場しなかったのだ。

学校には休まずに通ってくれてた。毎朝、夫と長男を駅まで送っていたのだが、長男が帰宅する頃には私は病院にいた。

長男が大学生になったある日、ゆっくりと話す機会があった。

その時の長男の言葉が胸にささった。

「僕はいつも一人だったから夕飯はマックをよく食べてたよ」・・・

その時に、長男が中学、高校、大学時代をどのように過ごしていたのか・・・ごめん、思い出せないんだよ。

 

苦労したのは二男だけではなかったのだ。長男も、弟や両親の気持ちを慮って何も言わなかったけど辛かったのだ。

 

 

二男の病気の為に、あの当時私の価値観が少しずつ変化していくのを感じた。

今ある状況の中で小さな幸せを見つける。

大変な状況を体験して初めて知る生き方。

周りの人には不幸に思える出来事が、実は違う価値観と幸せを見つけさせてくれる、本当は幸せな出来事だったのかもしれないと

思えるまでになった。しかし、それは親の自分が感じた思いである。

 

しかし、きょうの渡辺大さんのお話を聞いていたら、

もしかして、辛い思いをした二男も長男でさえも、それを乗り越えたのだからきっと何かを感じて小さな幸せで満足できる人に

なっているのかもしれない。

今日、初めてそう感じた。大人になった息子二人の生き方をみていると納得ができた。

私の中に小さな光がさした。