LILIUM 少女純潔歌劇DVD発売記念 劇中歌から探る「或る庭師」の正体(ヲタ日記) | 人生を無駄にするんじゃないブログ

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基本はハロプロを中心としたイベントやライブの感想ブログです。
他にも映画・読書・漫画・雑記等、も加える予定です。キーワードはとにかく思いついたら書いてみる事です。
最近は人生の岐路に立たされてるのでそれ系の内容も・・・。

かなり久々の更新になります。
界隈では娘。12期メンバーが旬な話題ですね。
私も9/30に生で発表を見てきましたが、今回のテーマはそれではございません。

LILIUM 少女純潔歌劇です。リリウム及びTRUMPシリーズは素晴らしいですね。
DVDと共に完全版サントラも手に入り、消えかけていたはずの繭期が再来しております。

そんな中、脚本家である末満さんのツイッターより来年にかけて
TRUMPの続編、「SPECTER」そして「TRUMP」の上演が決定したという大情報が。
これは熱い。

その流れの中で、末満さんがこんなツイートをしておられました。

『SPECTER』を観たあと、是非『TRUMP』『LILIUM』を観返してほしい。
また違った情感が見えてくるはずです。ひとつだけ言っておくと、 『LILIUM』の
「或る庭師の物語」に出てくる庭師に暗喩される人物、これが誰のことなのかは『SPECTER』で明らかになります。


これな。


ちょっとこの件について、個人的に思うことを書いていきます。
今回の記事はリリウムとTRUMPの知識がないと分かり難い文になっております。
さらにほぼ全てが私の足りない頭で推察した内容になります。
「そんな訳ねーだろ」「思い込みじゃねーか」と色々あるかと思いますが、ご容赦ください。


恥ずかしながら、これまでずっと或る庭師=ファルス(ソフィ・アンダーソン)だと思っておりました。でも歌詞を聴いてみると劇中の彼の境遇とは若干、違うんですよね。


①歌詞から辿る或る庭師の人物像 「或る庭師の物語編」 

或る庭師とは、「身寄りがなく孤独で」「とても大事にしていた花があった」
「大事に育てたその花はやがて枯れてしまった」「とても傷つき泣いて、やがて永遠に枯れない花を作る決意をする」「來る日も花の研究に明け暮れた、しかしどんな花も必ず枯れてしまう」
「ついに力尽き花畑の中で息絶えた」


そんな人物です。どんな人物やねん、と言われてもこういう人なんです。

この「花」を「吸血種」の暗喩だと考えると、「永遠に枯れない花」という言葉は
「不死の吸血種」と解釈できます。そうなるとリリウム劇中にてクラン生に不老不死を与えようとしたソフィと重なる部分があります。ともすれば実際に不死の吸血種を作り出したTRUMPこと
クラウスとも類似している点があります。


ただし引っかかるのは「ついに力尽き花畑の中で息絶えた」の部分です。
(原曲の歌詞では「ついに庭師は力尽き枯れた花畑で息絶える」)


ソフィもクラウスも息絶えていないんですよね。なにせ不老不死ですし。
そうなると息絶えてしまったこの庭師は、不老不死ではない、通常の吸血種もしくは
人間であったという事でしょうか。不死を持たざる身で不死への研究に挑んだ謎の人物。


そんな人物が次回の「SPECTER」に登場するのでしょうか。
末満さん曰く、「SPECTER」はリリウムの前日譚という事で時系列はあいそうな予感です。


さらに原曲は「そして、庭師の亡骸の上に一輪の小さな花が咲く」と続きます。
先ほどのように「花」=「吸血種」と考えると庭師の亡骸の上に咲いた一輪の花というのは
庭師の忘れ形見の子を示唆するのでしょうか。

しかし、そんな小さな花の運命も
「だけど結局その花も儚く朽ちて枯れるのだ」と謡われてしまっています。
何か物語を感じてしまうのは私だけでしょうか。


②歌詞から辿る或る庭師の人物像 「Forget-me-not私を忘れないで編 」

さらに「庭師」は別の劇中歌にも登場します。
それがOPにシルベチカの独唱から始まる「Forget-me-not~私を忘れないで~」です。

それによれば、「色彩を失った森の奥深くの秘密の花園があった」
「ひとりぼっちの庭師が枯れてしまった花を手に取り、永遠に枯れぬ花を作ろうとした」
「それは叶わぬ願い 花達はなげく庭師を想いこう願った Forget-me-not 私を忘れないで」

「或る庭師の物語」に登場する庭師と境遇が非常に似ています。
恐らく同一人物と断定しても良いのではないでしょうか。

しかし、「それは叶わぬ願い」と述べられたこの庭師の試み。
興味深い事にこの歌の最後は「勿忘草の物語よ」という歌詞で締められています。

勿忘草といえば、浮かんでくるのはシルベチカですね。

考えてみれば「庭師」が出てくる劇中歌は共通してシルベチカが参加しています。

「Forget-me-not~私を忘れないで~」はシルベチカの独唱から始まりますし、
先の「或る庭師の物語」はシルベチカが雨降る夜にリリーに聞かせた物語で、
曲はシルベチカとリリーにより歌われます。
(その物語はシルベチカのお婆ちゃんが彼女へよく話してくれた昔話だということ。)


今思えば、シルベチカとは何者であったのでしょうか。

勿忘草の物語よ
リリー、私の事を忘れないで
キャメリア、私の事を忘れないで
君は夢から覚めた/私は夢から覚めた(劇中歌:あなたを愛した記憶より)」


ソフィの作られた花園に気づき、永遠を拒み自ら命を絶った彼女。
謎の庭師について歌う彼女。
リリーとキャメリアにだけ「私を忘れないで」と残した彼女。
個人的には彼女が何か鍵を握っていた気がしてなりません。


③歌詞から辿る或る庭師の人物像 「少女純潔編 」

正直、これは勇み足ですが劇中最後で歌われるタイトル曲「少女純潔」

「枯れることなく咲き続ける花よ 君の事を想い僕は眠ろう」
「その花はまるで滅びぬ少女のように 永久の美しさをたたえるだろう」
「君の胸に刻むは少女純潔 死すら傍らに従え永遠の旅路をいけ」
「さすれば僕は死の寝床で 君の夢をみよう」


これがもしも、或る庭師の目線で歌われたものだとしたら。

或る庭師はついに永遠に枯れない花を作り上げてしまったのか、と一瞬考えました。
シーンはちょうどリリーのみが不老不死の呪いを受けてしまった衝撃のラスト直後。

リリー=永遠に枯れない花 だとすれば「僕は死の寝床で君の夢をみよう」に出てくる
「死の寝床にいる僕」とは誰を指すのでしょうか。死んでいったクランの仲間達でしょうか。

私はこの歌詞に「と或る庭師」の執念のようなものを感じてゾッとするのです。

結局、何一つ結論が出ないままですがそこは連作の醍醐味。
LILIUM単品で答えが出ないからこそ次が見たくなります。

しばらくはLILIUMとTRUMPのローテが続きそうです。
初代のTRUMPがとても見てみたい今日この頃、いったんここで筆を置かせて頂きます。