さて紀三井寺を出てどこにも寄り道せずに、お宿へ。
お部屋からの風景。
お天気があまり良くなくて、それでもじゅうぶんに素敵だった。
京都市内から海へ出るには距離がずいぶんとあるので、海への憧れは半端なくて。
温泉の露天風呂が、海に面しての流行りのインフィニティ風呂仕様で、とてもリラックスして入ることが出来た。
その露天風呂をとてもとても楽しみにしていたので、大満足。
晩ご飯は、天然桜鯛会席。
鯛のあら炊き、大好き。
翌日はまったく何の予定も立てていなかったんだけれど、地図をながめていて大阪の南部のお寺なら和歌山から近いし、帰る方角だし寄ろうということになった。
和泉市と藤井寺市にあるお寺。
この時に、もっとしっかり下調べをしといたら良かったんだけれどね。
あとで、少し後悔することになる。
…ほんま、太宰府エスカレーターや、善光寺お戒壇巡りや、弥山ケーブルカー事件(事件やないけど)の教訓がいかされないわ。
次回はしっかりと、綿密に下調べをばおこなって旅に臨まねば。
さて、今回の旅、3寺め、槇尾山 施福寺。
和歌山から大阪に入ってのお寺なので、大阪というだけで勝手に自分の中で街中のお寺をイメージしていた。
車で向かう…段々と「あれっ?…」と…。
とうちゃーく、駐車場に車をとめる。
少し歩いたところに係りの方がいらっしゃる小屋?があった。
拝観料を払うのね。
ん?
拝観料、ではなくて…
入山料
と書かれている。
に・ゅ・う・ざ・ん・り・ょ・う
何回見ても、入山料。
ショーゲキのニュウザンリョウ。
急いでネットで施福寺を検索する。
「西国33所で1番の難所」
「ここを乗り越えればあとは楽勝」
などと書かれている。
1番の難所は、昔は醍醐寺だったんよね、おそらく。
でも上醍醐の准胝堂が2008年の落雷で消失してしまい、札所はそれ以降、下醍醐の観音堂に移されている。
なので醍醐寺に次ぐ難所の施福寺が、現在は1番の難所に格上げ
山の中にあって歩くのが大変なお寺は他にもあるけれど、歩く以外の方法、車で途中まで上がれたり、今回の紀三井寺みたいにケーブルやエレベーターがあったりとショートカットが用意されていたりする。
施福寺はショートカット無し。
上醍醐は1時間くらいは登らないといけなかった。
施福寺は30分〜40分ほどらしい。
相方が「どうする?待ってる?」と。
3年前までなら即決、なんぼでも登ったのになぁ。
でも、ぽつんと1人、車の中で2時間ほど待っているのもなぁ。
(ペーパードライバーなので、移動も出来ずだし)
えーい、相方とやし何かあっても(動けないとかね)迷惑かけるのは相方や、いっちゃえ〜、
と登ることにした。
少し歩くと山門。
いよいよ。
もし途中で無理となったらそこで待っていようと登り出したけれど、浅はかやったわ、寂しい山の中、怖くて待ってるなんて到底無理。
超怖がりなので。
登るのみやな。
誰でも利用出来るように木の杖が置いてあり、お借りして前へ前へと一歩ずつ登った。
登りのしんどさはそんなには感じてはいなかったんだけれど、これ登ることで足は大丈夫なのかなぁとそちらの不安がいっぱいだった。
登り出してしばらくした時、うぐいすのさえずりに気がついた。
他にも野鳥のかわいらしい短い鳴き声。
鳥たちに励まされて、鳴き声に耳をかたむけ緑をいっぱい感じる余裕も出てきて、足を進める事が出来た。
とうちゃーく。
帰りは慎重に。
結局、往復2時間ほど(お寺での時間含む)。
お昼はもう随分と過ぎていて、山の中のお昼ご飯はどうしたかというと。
行きしな、駐車場に着く少し手前にカフェの看板があったのをチェックしていた。
そこ以外何も無さそうだし、とにかくそこ行こ!
入ってみれば、とてもおしゃれなカフェだった。
2階にはテントやハンモックがあった。
木々の中、外のテラス席も素敵で、オーダーはスマホ注文だし、あとでネットを見てみると超人気のお店だったみたい。
そういうと駐車場に誘導の方が立っていらっしゃったし、店内は若い子でいっぱいだったわ←巡礼の方ではまったく無い。みんな写真を撮るのに夢中な感じ。
前日のフルーツガーデンといい、こんな出会いがあるから調べないで行くのも面白いね。
いやあかん!懲りて、私!!
お昼を食べたあとは、藤井寺市の葛井寺に向かった。
5番札所 紫雲山 葛井寺。
この「葛井寺」、なんて読むのかわからなくて。
「ふじいでら」と読むと知って、びっくり
施福寺で力尽きたので、こちらはささっとね。
(街中でした!)
ということで、今回思いがけなく4寺、お詣りすることが出来た。
やはり33所は、花山天皇にまつわるお話しがちらちら出てくる。どうしても本郷奏多君が頭の中に現れるわ
そして山道を歩いて、施福寺にお詣り出来たことは、とても嬉しかった。
実はこのゴールデンウィーク前半に、小学校同級生たちが芦生の森を訪れていて。
みんなで行く何回めかの芦生。
憧れの芦生の森。
いつもいつも、万が一、迷惑をかけたらと自信もなく、諦めている。残念無念。
…その代わりがこうしてちゃんと用意されていたのかな?って思った
お疲れさま〜