「奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ」。
パリ郊外の高校での話し。
フランスの高校と聞くと、おしゃれな感じを思い浮かべるけれど(なんて単純!)、この学校はそうではない。
帽子をかぶったまま、ヘッドホンつけたままの子や、携帯触っている子。それを注意する教師。
多民族、いろいろな宗教。
落ちこぼれクラスの担任になったゲゲン先生は、全国歴史コンクールにみんなで参加することを提案する。
そのテーマは「アウシュビッツ 子供と若者」だった…
教員歴20年の女教師。
友達先生ではない生徒への接し方が、気持ちいい。
学級崩壊寸前のクラスの生徒の前に立っているのに、あの落ち着いた態度。
私はずっと歴史の科目が大好きだったので、「暗記科目の歴史は嫌いだった」という意見を大人になって聞くと、「えー、歴史は暗記だけじゃないでー」と寂しく思っていた。
小学校で素敵な先生お二人と巡りあえたんだけど、それはとても幸せなことだったんだね。
音楽と理科の先生。
その先生とゲゲン先生との共通点は、その科目を教えるプロだったということ。
魔法をかけられたかのように、授業が楽しかった。
今考えると、そのためにものすごい工夫、準備をされていたんだろうなぁ。
その先生たちとの出会いがなければ、自分も今とは違った自分だったのだろうと思う。
私も仕事の準備、手を抜かずしっかりせねばね。
実話に基づく映画らしい。
生徒役で出演もしていた子が自分の高校時代の体験を、監督のところに持ち込んで、実現した映画。
2014年 仏 105分
原題 Les Heritiers
それにしても、タイトルがなんだかなぁ。
仕方ないけど。
原題のLes Heritiersは、ネットの翻訳では出てきたり出てこなかったりで、おそらく大学卒業以来初めて仏和辞典をひいた。
Heritierは、相続人とか後継者とかの意味だった。
日本では、副題のほうにこの意味は入れたのね。
意識せずだけど、最近みた映画3本とも、戦争(アルゴは国と国の対立で、戦争ではないけれど)が描かれていて、感じることいっぱい。
当たり前やけど、戦争は悲惨、戦争はあかん。