チャンコダイニング若、破産。
GW初日の4月29日の早朝、私は藤沢のとある公園にて職場のBBQに参加していた。
部署は違うのだが普段から話をする先輩2人に誘われ、試しに参加してみる事にした。しかし参加が決定した直後から、過去にそのBBQにて地獄を見たという人々から、絶対に行くべきではないという話を聞かされた。
「ポル君、君を誘ったあの2人は☆酒の風神雷神☆だから、マジで頑張れよ。油断すると本当に終わるからね。」
「ポル、とりあえず朝飯しっかり食って、吐けるように準備しとけよ。あとは…上手く逃げるしかない。」
そんなアドバイスの数々に不安を抱えながらも、私はBBQの会場に向かった。
会場に到着し、年齢の若い私達はシートを敷き、飲み物を冷やし、炭火を温め準備に勤しんでいた。すると、風神先輩がやってきて、煙草をくわえて笑顔で近づいてきた。
「ポル、今日は宜しくな!(^^ゞしっかり楽しんでいけよ!」
4人の子供を抱え、民主党が掲げる☆子供手当の支給☆に人生をかけている風神先輩は、海でもないのになぜか海パンを着用し、機嫌良く若手みんなに声をかけている。しかし、その直後に、一発目の試練が私を襲う。
風神「ポルー、灰皿無いから持ってきてー(^^ゞ」
返事をして、キョロキョロと灰皿を探しても、それらしき物体はどこにもない。すると再び、風神先輩が私に声をかけてきた。
風神「ポル、灰皿は探すものじゃなくて作るものだよ(^^)vとりあえずビール空けて!」
そういうことか。きたな…。(-_-;)
私は一息にヱビスを飲み干し、風神先輩の前に空き缶を差し出した。しかし試練は続く。
風神「ポル、全部飲んだら火が消せないから、もう一本(^^)v次はちゃんと残せよ!」
私は再びクーラーボックスからヱビスを取りだし、中身を少し残して風神先輩に差し出した。しかし、試練は続く。
風神「サンキュー!あっ、ポルついでだからさ、今日はあと10人来るからあと2つ灰皿作って(^^ゞあとヱビスが少ないと雷神が怒るから、チューハイとハイボールいっとこうか!」
朝イチの空きっ腹に4連一気という試練を乗り越え、私はようやく落ち着きを取り戻した。普段から晩酌をしない私にとって、このペースは明らかにキツい。私はいつでも吐けるように、少しずつ食べ物を口にして周りの様子を探っていた。
しばらく小康状態が続いたあと、雷神先輩が到着した。改めて乾杯となるのだが、そのあと狙われるのは初参加の私である。雷神先輩は風神先輩よりも格上なので、ますます逆らえない。
「よぉ~ポルジーニ。今日はお前のために八海山と越乃寒梅をスタンバってるからな。泣くんじゃねーぞ。」
そこから私は、風神雷神を相手に日本酒地獄をさ迷う事になった。酒の辛さだけではなく、雷神先輩は肉にやたら辛いモノを練り込んで私に勧めてきたり、ワサビ入りの焼きそばなど、食事の面でもプレスをかけてくる。朦朧とする意識の中で、私は風神先輩を潰しにかかるために、日本酒と焼酎とポカリをチャンポンさせたものを後輩に作らせ、一気に飲ませることに成功。風神先輩は吐いた後にぶっ倒れた。
「拝啓、山口鉄也さま。貴方が越智投手とともに、巨人の風神雷神として他球団を震撼させ、ファンの歓声を浴びている今日この頃ですが、私は職場の風神雷神を相手に酒の死闘を繰り広げています。かなり残念な私ですが、頑張ります。」
風神先輩を潰したあと、私も意識を失った。
それから2日後、品川のグラウンドで私は草野球に望んだ。
ヒット、ショートゴロで迎えた第三打席、
「このバッターショートいくよ!」
という舐めた相手捕手の発言にイラついた私は、初球をひっぱたいてレフトにホームランを放った。そしてランナーを2人おいた第四打席、私は、生涯最高の当たりで左中間にホームランを放った。人生初の2打席連続ホームラン。
「僕には…僕には草野球と万券炸裂しかないんだっ!」
5月9日の強化試合に向け、今日もバットを振る。
酒は…
当分いらない(-_-;)


