野球 | Power of all 大なるままに

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ゴリラの家で、先日誕生した彼の長男の顔を眺めてから、車に乗り込んで高尾にある拓大の野球グラウンドに向かった。


ウイリーズの第二戦、試合用ユニフォームが出来てから初めての試合をするためで、対戦相手は、





「グレイテスト・オブ・デブチン」





の異名をとる、佐久間ナイポジ君率いる横浜トドダスである。保土ヶ谷大会で優勝した実績をもつ強豪である。



相手があまりにも強豪過ぎるために、多少の戸惑いはあったが、自分たちの現時点でのレベルを知るためにはいい相手だと思い、対戦依頼を受諾した。





この試合に備えて、私達は全体練習こそ出来なかったが、各自で走り込み、バッティングセンター通いに精を出し、環二家でラーメンを食って身体作りに励んできた。たかが草野球の練習試合とはいえ、しっかりとしたプレーをしなければ、竜崎キャプテンによって打順を下げられ、最悪レギュラーを外されてしまう可能性があるため、皆は真剣に野球に取り組んでいる。




中でも三番に座る慶太はレギュラーを外されることを極度に恐れており、出席も含めた参加態度の模範生として、プレー以外の面でも野球に対して真摯に向き合っているが、肝心の打撃が三番としての責務を果たせていないため、この日は必要以上の緊張感に見舞われていた。




「やべぇ(*_*)今日も打てなかったらどうしよう(*_*)」



日頃のストレスを発散するための草野球で、なぜか逆にストレスを溜めている彼が哀れだったが、かなり笑えた。





高尾に到着した私達は着替えを済ませ、入念に走り込みをして身体を温めていた。すると、ナイポジ君率いるトドダスの面々が到着した。車から降りてきたのは、如何にも野球やってました的な猛者面をした屈強な男達と、最近では極度な肥満体と化し、昔のベビーフェイスの面影をまったく失っているデブチンことナイポジ君であった。






「超強そうだな。。(*_*)」




皆が口々にビビりだす中、1人気勢をあげたのはゴリラだった。



「まったく問題じゃねーな。ここに並んだこいつらの車全部合わせた所で、俺の車より安いからよ。」



と、子供が生まれたために嫁に売却を迫られている自身の高級外車を引き合いにだし、トドダスに対抗しようとしたのである。相変わらず、訳が分からない。






グラウンドに入ってスパイクに履き替え、キャッチボール、トスを終えた頃には、私にも適度な緊張感が湧いてきた。





・真新しいユニフォーム


・真新しいリストバンド


・真新しいスパイク




皆はそれぞれの趣向に合わせたベースボール・アクセサリーに身を包み、ベンチには山口鉄也氏が自腹で買い揃えてくれた高性能バットやヘルメットが並ぶ。



「試合に勝てなくてもいい。ヒットを打てなくてもいい。だから…だから僕達にも数十万の野球道具を簡単に寄付できるだけの経済力をください(*_*)」



光輝く読売巨人軍のヘルメットケースをみた私達の脳裏に、切実なる神への金銭的願いが浮かんだ事は言うまでもない。










試合が始まると、ナイポジ君のチームの先発投手が、明らかに草野球レベルではないことが一目でわかった。


「あいつ、現役の大学生じゃねーか?」



ユニフォームから覗く体つきが草野球レベルではなく、ボールがかなり速いのである。



しかし野島、骨君の1、2番コンビがあっさりと打ち返してチャンスを作った。



「で、できる!」




さすがに大学で野球をやっていただけの事はある。だが続く慶太、4番の私は簡単に打ち取られた。





続く第二打席、私はランナーを二人おいてカウント3ボールから強振し、レフト前にヒットを打った。この一本で打点をあげ、精神的に楽になれた私は、四番打者としての自信を取り戻した。



結果的に試合は二点差で負けたのだが、強豪相手にそこそこ戦えたことはかなりの収穫だったし、初回に慶太と私がヒットを打てていれば結果はわからなかった。もっとバットを振らなければならない。




私自身、ヒットを打てたことも、十数年ぶりにマウンドに立ち、ピッチャーをして結果を残せた事も、かなり嬉しかった。伸びずに落ちるストレート、荒れ球、名前ばかりのチェンジアップを駆使し、投手不足のウイリーズの中継ぎとして頭角を表すために、1から頑張っていかねばならない。



この試合でも慶太はノーヒット、そして同じく結果を出せずに打順を下げ続けているゴリラは、次の奮起を目指してバットを振るに違いない。私も…
















次はホームランを打ちたいと思っている。