今回は、前回の記事をもう少し掘り下げて書いていきたいと思います。
最初の10分と最後の10分を捨てた
前回の記事にも書きましたが、私は最終的に最初の10分と最後の10分を捨てるという決断をしました。
最初の10分を捨てると決めたことで、周りの受験生が電卓を叩き始めても全く焦りません。
では、その10分をどう使ったのか?
問題を解く「下ごしらえ」に使いました。
「森をみて、林をみて、木をみる」という感じで、広い範囲から徐々に範囲を狭め、問題量、難易度、優先順位、時間配分などを確認し、どう解くかを決めていきました。戦略を練る時間ですね。
【森をみる】
まずは問題の全体像を把握します。
問題量は多いのか、普通なのか、少ないのか、出題項目は何か?
最初からパラパラと問題用紙をめくり、これらを確認していきます。
【林をみる】
次に、第1問から順番に少しゆっくりめに確認していきます。
難易度はどうか?すぐ解けそうか?時間がかかりそうか?そもそも解くのは難しい問題か?
この時に、重要な箇所やミスしやすい箇所にマーカーなどでチェックを入れながら確認します。
ex) 会計期間、端数処理など
そして、解く順番と時間配分を決めます。
【木をみる】
最後に、各問の中身をみていきます。
決めた時間配分の中でどこが拾えるか?どの順番で解けば効率よく拾えるか?
ここまでやったら「下ごしらえ」は完了です。
あとは、自分で決めた時間配分を厳守して解いていくだけです。
あと少しで解けそうな問題があったとしても、時間がきたら一旦置いておきます。
そして、最後にとってあった10分間で再び戻ってきて拾います。
そのために最後の10分をとっておくのです。
問題の取捨選択
私は、「下ごしらえ」をする際に問題を3つのカテゴリーに分類していました。
・すぐ解答できる問題…Aランク
・時間はかかるが解答できる問題…Bランク
・難易度が高く解答するのが難しい問題…Cランク
まず、Aランクをすべてとりにいく、Bランクを時間のある限り拾いにいく、Cランクは無視。
この判断については、どれだけ多くの問題を解いてきたか、経験がものをいいます。
何となく解けそうだと思って手をつけたが、やりはじめたら意外と時間がかかる問題だった…
というのは少なからずみなさん経験があると思います。
私の感覚だと、Aランクを90%、Bランクを60%とれれば合格点に達します。
いかにAランクを落とさず、Bランクを1つでも多く拾えるか。
これが合格ラインまでもっていく鍵となります。
試験前に追い込まない
合格した年は、本試験5日前にはほぼ仕上がるように計画をたてていました。
理由は、前回の記事にも書きましたが「コンディションとメンタルを整える」ためです。
残りの5日間は問題を解く感覚を鈍らせないために、総合問題を1題だけ解いて見直し、個別項目に漏れがないかのチェックと比較的苦手な項目の確認程度にとどめていました。
そして本試験前日は、勉強は14時までと決めており、そのあとは家に帰ってリラックス。
それ以降はテキストや問題集も一切開かないようにしていました。
【本試験当日】
本試験当日は、試験会場にテキスト類は一切持ち込みませんでした。
もっていくと見てしまい、いろいろ不安になってメンタルが崩れるからです。
本試験会場で周りを見渡すと、試験ギリギリまでテキストを確認している人がいますが、私はただボーっと試験開始を待っていました。しっかり仕上げてきたから、大丈夫!という自信。
これが、本試験に臨むうえで1番大事なことだと思います。
今回の記事は、あくまで私の体験談なのですべての人に当てはまるわけではありません。
それぞれに合った方法を試行錯誤しながら見つけていくのが大切です。
ただ、長年簿記論に苦しんでいる人、これから受験をしようとしている人に、少しでも参考になればと私の経験を書いてみました。
では、また!