こんにちは、医療職のダイです。




病院で事務職として働いていた僕は「言語聴覚士になりたい」と一念発起!…46歳の時でした。

そして48歳で国家試験に合格して、言語聴覚士として同じ病院で働き始めました。



ブログ記事では、当時のことを振り返りながら綴っていきます。



僕は言語聴覚士を目指す前に、興味を持っていた専門職の資格がもうひとつありました。

それは臨床心理士です。

臨床心理学に基づく知識や技術を用いて、心の問題を抱える人を支援するのが臨床心理士の仕事。

僕は、病院に勤務する以前より、人の心の問題とむきあう仕事に関心がありました。

病院においても、心理職のニーズはあり、働く場があるということは知っていました。

病院では多職種が連携して患者様を多角的に「チームとして」フォローすることが求められます。

その一員として、心理学のプロフェッショナルである臨床心理士の活躍が期待されているし、現場で活躍している臨床心理士が実際にいるのです。

医師や看護師や薬剤師のように直接的な医療行為を行うわけではありませんが「心の問題を抱える患者様やご家族の状態を、よりよい方向へ改善できるように導いていく」といった臨床心理士の仕事に魅力を感じていました。

以前に、医療に関連する専門職のことを調べまくった時期がありました。


まず、受験資格を得るには、臨床心理士養成に関する指定大学院または専門職大学院で学ぶ必要がありました。

また、当時は僕が勤務しているような、療養型中心の病院では臨床心理士の仕事が診療報酬に反映する機会が少ないという事情があったのです。

現に、自分の職場には心理職はいませんでした。

臨床心理士は病院に収入をもたらしにくい職種…

そうした背景があってか「病院に勤務する臨床心理士の待遇は事務職と同等だ」「専門職なのに…」といった記事をネット上で目にしました。

病院側が心理職を、たとえばリハビリ職と同等の待遇で雇用することは現実的でないと思いました。

病院における資格職の存在意義は「診療報酬を稼ぐ」という一面もありますので、経営という側面で考えると致し方ないことも理解できました。

そうしたことから、僕の頭の中から「臨床心理士」という文字は消え去っていきました。


いったん断念した、心理職の資格取得でした。

その後、言語聴覚士の資格を取得し、更に10年経過後…

僕は「公認心理師」の国家試験の受験資格を得て、合格することができました。

一度断念した心理職の資格を、手に入れることができたのです。

その背景には、公認心理師法が平成29年9月15日に施行され,わが国初の心理職の国家資格として,「公認心理師」制度が推進されたことがありました。

その恩恵にあやかり、僕は言語聴覚士として臨床経験を踏んでいたので、受験資格を得ることができました。

間違いなく言えることは、自分が言語聴覚士になっていなかったら、公認心理師になれなかったということ。

すべての道はローマに通ず!

繋がっていました。


可能性がゼロに近くて実現不可と考えていたことが、長い期間を経て状況が変わって可能になったという話です。

しかし、アクションを起こさぬところにはそのチャンスは巡って来ず。

「人生って不思議で面白いな」

としみじみ考えてしまいます。