こんにちは、医療職のダイです。



僕が大学を卒業してから医療職に就くまでの経歴は以下の通りです。
① コンピュータ会社に就職
② 体外診断薬メーカーへ転職
③ 新規事業に伴う別会社への転職〜退職
④ 紆余曲折の黒歴史
⑤ 病院へ転職 

現在は、⑤の病院へ入職後のお話しです。



昨日のブログ記事では、人生初の休職について書きました。



治療院に通いながら、病院で処方された痛み止めを飲みながら、足腰の状態と相談しながら体操したり、歩いてみたり…日々回復に向けた取り組みを実践していました。

そのような生活で手に入れた大きなもの、それは時間でした。

足腰の痛みに耐える毎日でしたので、なにもやれずにじっとしている時間が沢山ありました。

なにもやれずにじっとしていても、頭の中ではいろんな考えがよぎります。

時間に恵まれたおかげで、自分の仕事を振り返り、じっくりと考えることができました。




僕は、大学卒業後に職を転々としてきました。

紆余曲折した後、病院に入職してから、はや6年近く経過していました。



人がその仕事(職場)を選ぶ理由として

・やりがい
・福利厚生
・通勤の利便性
・家庭の事情

…など、複数があげられます。



その中のなにかが満たされず、別の道を検討した結果、人は転職を選択します。

転職によって得られるものもありますが、予期できない落とし穴も結構あります。

僕は、転職を繰り返し、そうしたことを何度も経験し、身をもって思い知らされてきました。

自分の思惑どおりには進まなくて当然ですし、社会はそんなに甘くありません(でした)

人間関係はどこに行ってもついてまわるし、嫌なヤツなんてどこにでもいるのです。

自分を好いてくれる人もいますし、嫌っている人も必ずいます。

また、会社は、自分の能力に見合ったもの以上は決して与えてくれません。



長いサラリーマン生活を経験してきて、僕は、

「自分がコントロールできないことには手を出さない」

「自分の影響の及ぶことに対し力を注ぐ」

といった術を身に付けていました。



例えば、当時は自分の部署の空気には馴染めず、直属の上司とは合いませんでした。

でも、それが職場だと割り切って考え、できることと向き合って、それに専念するようにしていました。

病院へ転職する直前の「身分と収入が不安定」だった頃と比べると、十分に頑張れる職場でしたので。


そうしたことに鑑みると、自分の職場には、ある程度は満たされていたのかもしれません。



ただ満たされないことがひとつだけありました。



それは

「病院の患者様や介護施設の利用者様などと直接的に関わる専門職の仕事がしたい」

という思いでした。



しかし、自分の年齢がその考えを打ち消してきました。

とはいうものの、とっても気になる、医療に関わる様々な資格職。

職場で彼らの働きぶりは目の当たりにしてきました。

が故に、改めて「それぞれがどんな資格なのか」ということを、掘り下げて知りたくなったのです。



僕は休職中の身、時間は山ほどありましたので

理学療法士
作業療法士
言語聴覚士
臨床検査技師
放射線技師
管理栄養士
社会福祉士
介護福祉士
介護支援相談員(ケアマネジャー)
臨床心理士

といった医療・介護関係の資格職について、インターネットで調べまくりました。

どうすればその資格が取れるのか
その具体的な仕事内容はどうなのか
有資格者はどのような場所で働いているのか
そこで他の職種とどの様な連携をとっているのか



ここで得た知識は、その後も病院で働くにあたり、大いに役に立ちました。

例えば、
理学療法と作業療法の違い
社会福祉士や介護支援相談員の役割
臨床検査の意義
医師を中心とした多職種連携
介護支援相談員を中心とした多職種連携
などです。

こうした事を頭に入れた上で、改めて職場の専門職スタッフを見てみると、今までとはまた一味違った見え方がしたものでした。



それぞれの職種がそれぞれの専門の学校で数年間幅広い知識を学び、実習を経験して、資格試験をパスして資格を得ている事。

資格取得はゴールでなく、スタートである事。

知っていることもありましたが、病院における「資格職の存在意義」を再確認することができたと思います。



理学療法士になるには、専門学校に3年(夜間であれば4年)あるいは4年制の大学に行く必要があります。

言語聴覚士であれば、夜間コースはなく、専門学校に3年あるいは4年制の大学へ。


自分でシュミレーションしてみました。

最短でも資格取得できるのは50歳目前になります。

自分の体力・知力を総動員して国家試験合格に向けての気力を何年も持ち続けられるのか?

資格取得後にリハビリ部門で、ふたまわりも年下の世代の先輩たちと上手くやれるのか?

不合格時の身の振り方はどうするのか?

どう考えてもリスキーでした。


結局は、気になってたことを詳細に調べた結果、現実を知り、

「自分には医療専門職の道はないな」

と結論づけたのです。

「自分の現在与えられた職務の範囲で納得できる仕事をしていこう」

そう胸に誓い、長かった休職期間を経て復職しました。




そして、復職した僕を待っていたのは、

なんと、院内併設の通所リハビリテーションへの異動命令でした。