嫌われ松子の一生(上) (2003)
著者: 山田 宗樹
オススメ度:★★★★★☆☆☆☆☆
- 嫌われ松子の一生 (上) (幻冬舎文庫)/山田 宗樹
- ¥600
- Amazon.co.jp
結構話題となった作品を、世間一般の評価が流れて、落ち着いてから触れる。 世の中が現在イイ!と思ってる話題作を、あえてのスルーそして時間をおいてから見る。
そんな娯楽の市場には、ぶっちぎりで貢献力が薄い自分です。
上巻を読んでみて気づくこと。
「嫌われ松子」とあるけども、別に嫌われてるわけではない。 というか、松子が阿呆過ぎてゴロゴロと人生を転落している様子がそこにはある。
学校の教師のくせに、機転が利かない+感情的で問題起こし・・・
トルコ嬢になってNO.1になり・・・
文学青年をヒモにして、ダメ生活・・・
その後愛人生活、ばれて修羅場
っていう所まで書いてある。 なので嫌われてる、のではなく単純に思慮が足りない女の生き様がツラツラと書いてある。 恐らく上巻は前振りではあるんでしょうね。
構成で気になったのは、松子の事が書いてあるのは昭和40年代。 現在の事が書いてあるのは、甥の笙君の視点で書いてある。 現在では松子は既に生きておらず、殺されたことになっている。 なので、それを現在の視点と、過去の視点で擦り合わせていくような感じになるに違いない。
上巻ではまだ甥も松子の人間性・経歴に触れている途中なので、これからでしょう。 そんな壮絶な人生送ってる伯母は、親族から勘当されてるので、笙君も知らないんですな。
こういうのを、「松子は自分の中にも存在する」と見るのか、「ただの阿呆やw どんだけ世渡り下手なんじゃw」と見るかは読者次第かと。 そのせいなのか、amazonのレビューも結構バラけているように思える。
あ、残念ながら自分は後者ですw