ストレスというと、何かと有害なものと断定されがちです。でも、ストレスは悪い面ばかりではありません。有益ストレスと呼ばれるものもあります。適切な運動もその一つです。
一般に、生体に対する刺激は、それがいかなる種類のものであっても多かれ少なかれストレスを引き起こします。精神的ストレスと身体的ストレスとのバランスをうまくとることで、疲労回復も早まりやすくなります。
走行中に気分が高揚する「ランナーズ・ハイ」という状態があります。ランナーズ・ハイのとき、ベータエンドルフィンと呼ばれる麻薬様物質が血中に増加します。この物質には抗ストレス作用があり、苦痛が軽減され、多幸感が増すといわれています。
このように、体を動かすことは、心にプラスの作用をもたらします。定期的にスポーツを実践している人の場合、不安が軽減し、怒りっぽさがなくなって気分が鎮静化することが報告されています。